多孔質の壁材を仕立てて音を吸わせているんですよねと言ったら、焼結で作っているんですとおっしゃる。あらためてブースの社名を見たら大同メタル工業。なるほど、プレーンベアリングを仕立てる焼結技術で、アルミの吸音材を作ったというわけだ。焼結製法だけに表面のテクスチャは自在、何よりアルミの地肌を生かした見た目が新鮮である。
クルマへの適用例として示されていたのが、サイレンサーの内側に備える方法だった。ほか、エンジンルーム内壁一面にビッシリと張った模型が展示されていたが、「車外騒音規制に対応するためのアンダーガードという方法を考えています」と担当者はおっしゃっていた。アンダーガードの下面、つまり路面側にNDCカルムを施工することで反射音を減衰する目論みだ。課題は耐衝撃性。どうしても跳ね石などで崩れてしまうことがあるらしく、今後の課題として挙げていた。