現代自動車の副会長Euisun Chung氏は「アウディとのパートナーにより、我々はこのグローバル社会にFCEVのビジョンや利点をはっきりと提示できたと思う。この協力合意はより排出ゼロかつ持続可能な社会を作り上げ、水素燃料によって消費者の生活を更に豊かにしたいというヒュンダイの取り組みの良い例となるだろう」とコメントした。
長い航続距離と短い「給水素」時間は特に大型の自動車などでは特に重要であり、非常に適したEV車両のエネルギー源だ。水素燃料電池技術だけでなく、水素の再生生産や十分なインフラの整備が今後の水素燃料市場の普及のカギとなるだろう。
フォルクスワーゲングループ内でアウディAGは燃料電池技術の開発を担当しており、すでに6世代目の燃料電池車の開発を進めている。フォルクスワーゲングループの燃料電池技術開発部門はネッカーズルムに位置する。2020年以降の登場を予定している新型モデルでは燃料電池車としては初の小規模量産とする予定だ。スポーティーなSUVとして、新型モデルはフルサイズセグメントの快適さと長い航続距離の二つを併せ持つ。ヒュンダイとのクロスライセンス取引は現在の燃料電池車市場を更に拡充することに狙いを定めている。
アウディはすでに燃料電池車両のコンセプトを約20年間も発展させてきた。アウディの最初の燃料電池車は2004年に発表されたアウディA2H2で、その後2008年にはアウディQ5 HFCが登場した。2014年に発表された「A7 スポーツバック h-tron クワトロ」以来、燃料電池技術を取り入れた車両には水素の原子記号hを取り入れたh-tronという名前が付くようになった。2016年に発表された「h-tron クワトロ コンセプト」ではより発達したアウディブランドの燃料電池技術が披露された。