1.可搬式移動オービスLSM-300
LSM-300-HKの可搬式版。HKの計測&撮影ユニットを縦型とし、25kgという軽量と、三脚の上に設置して使用できるという手軽さから、全国の警察署が続々と導入している。ちなみに価格は1台1,080万円!
2.半可搬式移動オービスLSM-300-HK
LSM-300の原型と言われている。重量50kgといわれる台座に備え付けて取り締まりを行うため、手軽に持ち運びできないことから半可搬式と呼ばれている。事実上は、LSM-300が主流になるはず。
3.Li型固定オービス
L型オービスの筐体にレーザー式計測ユニットを内蔵。三つの窓と、定番の前方に敷かれている撮影ポイントを示す白線がないのがL型との相違点。
4.LiH型固定オービス
ループコイル式のLHの撮影ユニットを流用。速度計測は、手前の路肩に設置されたレーザー式速度計測ユニットによって行う。こちらもLi型同様、撮影ポイントを示す白線が見当たらない。
※パトカーに搭載されるLSM-100は、従来のレーダーパト同様、速度計測のみに使用されていると思われるので、ここでは省略。
まずはレーザー式のメリットを確認しておこう。
Meritt1
レーザースキャンによって速度測定が行われるので、レーダー探知機による事前察知が不可能。
Merit2
路面にループコイルを埋めたり光電管をセットしたりする必要がない。
Merit3
レーダー機器の取り扱いに必要な電波法に定められた無線取り扱い免許が不必要。
メリットは主にこの3つだが、よく考えてみれば2と3は警察にとってのメリットであって我々ドライバーには関係ない。さらに、1は光電管によるネズミ捕りやLHなどの固定式と同じ。今まで、すべての速度取り締まりにレーダー探知機が有効だったのならともかく、逆に、レーダーの測定精度に数々の疑惑がもたれ、警察も非レーダー化を推進している状況下では、レーダー探知機の有効性をとやかくいうことは現状に即していないとも言える。
つまり、レーダー式だろうがレーザー式だろうが、ドライバーが注意すべき事は従来となんら変わりないということだ。
それよりも我々が意識すべき事は、ネズミ捕りに移動オービスが採用されたこと、この問題に対しては、いずれしかるべき声をあげていかなければならないだろう。その場で取り締まられていた従来に比べ、今後は、ケース(従来のオービスとは違い、目立たない上にストロボが白く光るため、撮影されたことに気づかない可能性が十分、考えられる)によっては、ある日突然、身に覚えのない通知が警察から届くことになるのだ。その場なら言い訳ははできても、身に覚えがなければ弁明すらできない。これは明らかに憲法や刑事訴訟法で認められている防禦権の侵害と言えるのだから。