近年、CO2排出規制強化に則した省燃費化ニーズ、電動化や衝突安全性強化、さらには自動運転での操作性向上を要因とした車体全体の重量化傾向により、自動車部材に対する軽量化へのニーズがさらなる高まりを見せていることが開発の背景にある。
これまで日立金属は、ニアネットシェイプ成形法や、CAE解析による設計技術向上により、砂型鋳造やダイカストでの製造において、部材の軽量化技術を追究してきた。市場のさらなる軽量・高強度化ニーズに応えるため、新たにCFRPを加え、その他の素材の長所を生かした最適な配置で異素材同士を接合させる「マルチマテリアル化」についての研究を開始した。
2018年5月23日より開催の人とくるまのテクノロジー展(パシフィコ横浜)にて試作品を公開予定だ。
日立金属はこの取り組みをきっかけに、当該部材のより一層の軽量・高性能化をめざした研究開発を進めていく。マルチマテリアル化の実践により、素材の多機能化を実現し、将来これまでにない素材の開発や、新たな用途への応用を試みる。
研究所:日立金属株式会社 素材研究所(栃木県真岡市)
目的:自動車関連部材を主とした軽量化ニーズ拡大への対応
製品化:2025年以降
試作出展:人とくるまのテクノロジー展2018(於 パシフィコ横浜(ブース番号: 225))にて