本システム導入により時間帯ごとの一般的な所要時間差をあらかじめダイヤに反映することで、利用客の待ち時間や不安感を減らし、路線バスの利便性・信頼性を高めることを目的としている。
先行的に試行した岡山電気軌道の妙善寺線岡山駅発の平日17~18時台にて効果を測定したところ、最大遅延時間(当該バスのダイヤ上の発時刻と実際の発時刻との差[分単位]の全通過停留所における最大値)の平均値が8.6分から4.4分に減少していた。本システムの研究成果は、2018年6月9~10日に東京工業大学にて開催される土木学会 第57回土木計画学研究発表会において発表される予定。
「Dia Brain」は、両備グループの「バス事業改善プロジェクト」の第一弾成果として同グループのバス会社4社のダイヤ改正に導入される。同プロジェクトは、両備グループ、東京大学生産技術研究所 伊藤昌毅助教とトラフィックブレインにより2017年12月に発足した。両備グループからはバス会社4社に加え、バスロケシステム「Bus-Vision」等を開発するリオス、地域公共交通の再建・分析・提言等を行う地域公共交通総合研究所が参加し、ITを活用したバス事業改善に関する産学連携のオープンイノベーションに取り組んでいる。
「バスコンサルティング事業」は、システム開発、データ分析、交通情報、交通工学のノウハウを統合し、「Dia Brain」などを用いた交通分析、オープンデータ化や経路検索サービスを通じた情報発信に加えて、組織活性化をしながらハンズオン型でバスのサービスや経営の改善を支援する事業。
「ITを使ってサービスの質や収益を見える化し向上したい」
「社内に埋もれたデータを活用したい」
「情報を発信し集客力を上げたい」
「現場のニーズに合い、 現場で運用可能な方法で解決したい」
「どこから手を付ければよいか教えてほしい」
「ITやデータに強い人材、 継続的改善を行う風土を育てたい」
このような願いを持つバス事業者の課題解決をトラフィックブレインは支援する。