このバイオマス混焼式発電所は、相馬エネルギーパーク合同会社が運営するものだ。MHPSは、2014年に三菱日立パワーシステムズ環境ソリューション株式会社(当時は三菱重工メカトロシテムズ株式会社)、三菱電機株式会社とのコンソーシアムによりEPC(設計・調達・建設)契約を結んで受注。MHPSは、石炭バイオマス混焼ボイラー、蒸気タービン、排煙脱硝装置ならびに脱硫装置などを製作・供給した。
このボイラーは、3系統の燃焼プロセスを備えており、そのうち1系統分の供給燃料を石炭からバイオマスに切り替えることにより、設備変更なしで運用することが可能となっている。三菱重工業株式会社の総合研究所で実施した燃焼試験の結果も踏まえ、バイオマス混焼比率を100%にまで高めることができることも確認。新設ボイラーへの適用に加え、既設ボイラーをバイオマス混焼比率の高いものに改造する際に活用することも可能だ。
MHPSは、石炭火力発電分野において、超臨界圧・超々臨界圧などの高効率発電技術などと並行して、バイオマスを高い比率で混焼させる再生可能エネルギー関連技術の高度化にも注力している。