2018年2月、アスパークという企業で現在開発中のスポーツEV、OWL(アウル)が社内テストながら0→100km/h加速1.89秒という驚異的な数値をたたき出した。これがどのくらい速いのかというと、1000psを大きく上回るモンスターチューンドでもまったく歯が立たないほどの加速力。本格スポーツEV時代の到来ももうそれほど遠くないのかもしれない!! さっそく開発現場に伺って話を聞いてきた!!

昨年のフランクフルトショーで、突如!? 発表されたアスパークのEVスーパースポーツ『OWL』。日本のアスパークというベンチャー企業が進めている市販車の製造計画だが、世界に向けた発信をするために、あえてフランクフルトショーで発表、思惑どうりの反響を得ることに成功しその後も順調に開発が進んでいるという。




新規のメーカーとして「オリジナルのスポーツカーを作り市販化する」ということ、しかも「世界一の加速力を持つスポーツカー」さらに「モーター駆動のEVである」などなど興味深いことばかり。




ホントに実現されれば、これこそ究極のチューニング魂だ、そんなインパクトを感じるプロジェクトだが、発表の時には「まだ開発進めている」という段階だっために、取材を申し込んでOPTの誌面で掲載するところには至らなかった。




しかし、年を越えて2018年の2月、社内テストとはいうものの、目標としてきた加速の数値、0→100km/h加速2秒以内という記録が達成されたという(1.89秒)。そして、そのテストの模様は証拠として動画もインターネット上で公開された。




今回の取材で話を聞いてみたところ、昨年の時点ですでに実走可能なテスト車両は稼働を初めており、高いハードルを越えるべく、システムを構築、基礎テストを重ねていたのだという。




ちなみに、0→100km/h加速1.89秒がどのくらい速いのかというと、F1マシンのタイムが3秒台、別の項でも触れるが、国内最速のGT-RフレンズR34GT-Rが2.4秒(OPT計測)と聞けばわかるだろう。ちなみに、1000psを超えるR35GT-R(フェニックスパワー)が2.31秒…このOWLの開発車両の加速がどれだけすごいかが想像できるだろう。




そして、もう一つの興味はメカニズム。4WDのEVであると言うこと。日本国内ではエコイメージばかりのEV、スピードのイメージの薄いが、実際にはトルクの特性など、モーターによる駆動は“速さ”への可能性を秘めまくっているのだ。




ちょうど、ヨーロッパが先陣をきって総EV化時代が訪れるかもしれないと言われている今。『OWL』の存在は、次代スポーツカーの姿、チューニングの方向性を示しているのでは? というのがオプション編集部の正直な感想だ。




このクルマに関しての理念や詳細などはオプション2018年5月号も参照してもらいたい。

参考DATA:チューニングカーの 0→100km/h 加速タイム(OPT計測)



※車種(形式:出力/ショップ)/0→100km/h加速タイム/備考


GT-R(R35:1100ps/フェニックスパワー)/2.31sec/R35 0→400m最速


GT-R(BNR34:1400ps/フレンズ)/2.41sec/歴代0→300km/h最速


テスラ Model S(SL1S2:416ps /ハートアップワールド)/4.84sec/ノーマル


RX-7(FD3S:573ps/フジタエンジニアリング)/5.72sec


LANCER EVOLUTION X(CZ4A:510ps/ランデュース)/6.63sec


86(ZN6:320ps/トライアル)/6.50sec/スーパーチャージャー装着


SWIFT SPORT (ZC31S:350ps/トップフューエル)/6.75sec


ROADSTER(ND5RC:145ps/レッグモータースポーツ)/8.80sec


FIT RS (GK5:148ps/ジェイズレーシング)/8.80sec

加速性能を示す指標のひとつが0→100km/h加速。だれもが日常的に感じることのいできるゼロスタートの加速性能だが『0→100km/hの加速性能が1.89秒』と言われても、なかなかその速さがピンと来るひともいないだろう。




というわけで、過去にOPTが行なった計測テスト企画から、チューニングカーの0→100km/h加速テストの結果をピックアップしてみた。




タイヤのデータなどが揃えられていないが、歴代最速のチューニングカーと言えるフェニックスパワーのR35GT-RやフレンズのBNR34 GT-Rですら2秒台中盤なのだ。




ここであげたデータを見れば車重のあるミニバンなどでは、加速に10秒以上かかるであろうことも容易に想像がつくだろう。




世界最速の市販車を目指して開発中のOWLの加速性能が、いかに高いものかを想像してもらえるデータとなったであろう。

ASPARK OWL

■SPECIFICATIONS


乗車定員:2名


駆動方式:4WD


全長:4830mm


全幅:1935mm


全高:990mm


最低地上高:90mm


ホイールベース:2757mm


トレッド:F 1603mm・R 1552mm


タイヤサイズ:F 275/30R19・R 335/30R20


重量:850kg


モーター数:2


最高出力:320kW(約435ps)


定格出力:65kW(約88ps)


最大トルク:764Nm(77kgm)


最高速度:280km/h


最高回転数:4000rpm


航続距離:150km


最終減速比:4.44


販売予定価格:350万ユーロ



リニューアル敢行中のオプション5月号に注目だ!!

【オプション 2018年5月号】


創刊500号に向けてリニューアル第一弾


カーライフを充実させるトピック満載!!




・OPT熱望スクープ スープラの次は新型シルビアだ!!


・特集 非常識が楽しさを生み出す!!


 チューニング禁断のアノ手この手


・R35GT-Rを大幅に超える加速を記録!!


 開発中の国産スポーツEVに迫る


・全車300㎞/hオーバー!!


 86/BRZ ZENKAI ATTACK


・公道に放たれた異端児たち!?


 NATSの卒業ツーリング


・500台オーバーが終結!!


 R34スカイライン祭り in FSW


・最速バトルの行方は!?


 Attack 2018 TSUKUBA


・使って試して!!


 走り屋ライフに役立つ便利アプリ


・車種別メンテナンス


 レガシィ[BP/BL]


・NEWEST WHEEL 2018


・これが新型!! GRスープラ レーシングコンセプト

情報提供元: MotorFan
記事名:「 GT-Rも敵わない加速力、スポーツEV時代の到来はいつ!?