真生騎がバイクに乗ったのは、なんと昨年11月22日が初めて。それまでバスケットボール少年だった真生騎だが、そこでバイクの楽しさに目覚めたという。ところが今年1月4日の練習中に転倒して鎖骨を骨折してしまい、早速サーキットの洗礼を浴びてしまう。さらに、まだ完治していない2月10日にはオフロードを走行中に再び転倒し、再骨折するなど、波乱万丈な幕開けとなっている。
そんな真生騎のロードレースデビュー予定は、6月2日の筑波ロードレース選手権第2戦のJ-GP3クラスだ。まだバイクに乗り始めて数ヶ月、怪我も絶えない真生騎が果たしてどこまで通用するのか? 応援するこちらが心配になるのだが、当の本人はいたって無邪気。とにかく今はバイクに乗るのが楽しくて、ほぼ毎日練習しているそうだ。そして、将来の夢も明確だ。「目標はMotoGP。お父さんのようなライダーになりたいです」と、力強く語ってくれた。
どうしても真生騎に注目が集まりがちだが、ウェビックチームノリックヤマハのエースとなるのは阿部恵斗(あべ・けいと)。苗字は同じだが、光雄監督や真生騎とは血縁関係はない。真生騎と同じ14歳だが、9歳からチームに所属して2017年には筑波ロードレース選手権J-GP3クラスでランキング2位になるなど、レース経験は豊富。そして今年はいよいよ、全日本ロードレース選手権J-GP2クラスにフル参戦を果たす。光雄監督によると、恵斗のJ-GP2参戦は3年計画を考えており、2020年にチャンピオン獲得を目指すという。そして2021年にはMoto2へ、その3年後となる24年にはMotoGPライダーへステップアップすることが最終目標だ。