この新しいルノー1.3TCeエンジンはその名の通り、排気量1.3ℓの直列4気筒DOHC直噴ターボである。ルノーでは出力違いで、Energy TCe115(115ps)、Energy TCe130(130ps)、Energy TCe140(140ps)、Energy TCe160の3仕様があり、TCe140とTCe160には、7速DCTであるEDC仕様も設定される。
このエンジンを最初に積むのは、ルノー・キャプチャーとルノー・セニックである。
ルノー日産のアライアンスが関係しているだけあって、新1.3TCeは、日産GT-Rのミラーボア・コーティングが採用されている。直噴インジェクターの噴射圧は250bar、吸排気に可変バルブタイミング機構が付く。
昨年12月の発表では、TCe160エンジンをルノーセニックとグランセニックが搭載し、そのエンジンはスペインのバリャドリッド工場で生産される、としていた。
発表されているエンジンスペックは
Energy TCe 160 EDC
排気量:1330cc
最高出力:120kW(160ps)/5500rpm
最大トルク:270Nm/1800rpm
である。
同じ共同開発で生まれたダイムラー版M282型エンジンのスペックは次の通りだ。
1.3ℓ直列4気筒DOHCターボ
エンジン型式:M282型
排気量:1332cc
ボア×ストローク:72.2×81.4mm
ボア/ストローク比:1.3
ボアピッチ:85.0mm
圧縮比:10.6
バルブ数:4/シリンダー
最高出力:120kW(163ps)/5500rpm
最大トルク:250Nm/1620-4000rpm
リッター当たり出力:90kW/ℓ
ターボ:シングルスクロールターボ
排気量がルノー版の1330ccと2cc違うが、これが意味するところはいまのところ不明だ。
M282型は、ダイムラーが特許を持つ「デルタ・シリンダーヘッド」と呼ぶ、新しいシリンダーヘッドを使うというから、このあたりで1.3TCeとM282で違いがあるのかもしれない。
燃料噴射圧は、どちらも250barと発表されている。