誰もがこの心温まるフォルムに笑みを投げかける。それは少年の頃に目にしたことのあるクルマが長い時を経てなお生き残り、今ここにあるということが懐かしさと同時に感動すら覚えてしまうからなのだろう。




そこに見え隠れする、あの頃の自分や時代の輝き。そして今だからこそ目に映る「新鮮」さ。古きものの中に見える、時代にぶれることのない「新しさ」がとても心地良い。

「約12年前にオークションで見つけた!」 K.Yさん(50歳・自営業)MGミジェット[1967/イギリス]

【MG Midget 1967】


製造開始年/1961年


排気量/ 1275cc


エンジン/直列4気筒

自らメンテナンスを施した愛車「MGミジェット」、K.Yさん(左)と友人。メッッキパーツを取り出して、再メッキをお願いしたり、腐食したルームミラーは100均の鏡を湯のヤスリで縁を削りながら形を整えたりと、手間暇をかけて復活させた。

クラシックカーラリーに足を踏み入れた時の車がこのMGだったとYさん。ネットオークションで購入したが、走るとゴロゴロ、グオーングオーンと凄い音がする。




知人のメカニックに相談しながら、1/1のプラモデル感覚でいじり始めた。自分でハブベアリング交換をしたりしながら、なんとか走れる状態にした。




「当時小学3年生だった息子をナビに仕立て上げてラリーイベントに参戦しました。それ以来、走る楽しさや、イベントで出会った友人たちとの語らいなどにすっかりはまって現在に至ります」と話す。



イギリスのBMCがMGというブランドで販売。
財布の軽い若者向けの車だったが、50年経った今も軽快な走りが楽しめる。


「ポルシェ好きが高じて手に入れた愛車」K.Sさん ポルシェ356スピードスター [1955/ドイツ]

写真のポルシェ・スピードスターは優美なボディラインが魅力。ラリーで何回もトラブルを経験したが、それもまた良い思い出になっている。このほかポルシェ・356カレラ、イギリスのトライアンフ・TR3などのクラシックカーを所有している。

【Porsche Speedster 356 】


製造開始年/1948年


排気量/1500cc


エンジン/直列4気筒

小型スポーツカーの代名詞といえるポルシェ。もともとポルシェを3台所有していたSさんは、2年前にこの車を購入した。




「止まらない、曲がらない(笑)とクラシックカーならではの苦労もありますが、今の車では味わえない楽しさもあります。ラリーレースが近づくと乗って動かすんです。」




山梨の別荘までドライブがてら乗ることも多いというSさん。そして、もうひとつの愛車「356カレラ」はレース用に作られたエンジンを積んだ珍しい車だと楽しそうに話す。そんな姿にポルシェ愛がにじみ出ている。

「356」はポルシェ社内の開発コードが由来。
暑い時、寒い時は車に負担をかけないように交互に乗車している。


情報提供元: MotorFan
記事名:「 【男の隠れ家】あなたのクラシックカー拝見 ①