「交通輸送の将来はモビリティサービスによって変革されます。便利で手頃なMaaS(サービスとしてのモビリティ)が都市や社会を作り変え、今後10年間で予想される10億人規模の世界人口の増加に対処できるようになります。自動運転車両はモビリティサービスの普及にとって必要不可欠な技術です。私たちはUberと協力してこのビジョンを実現することを楽しみにしています」とフアンは述べている。
Uberは2015年の初めに自動運転技術への取り組みを開始し、2016年秋にピッツバーグで初の公道走行実験を行った。続いて2017年の初めには、フェニックスで2回目の実験を開始している。この間にUberの自動運転車は5万回を超える乗客輸送を行い、200万マイル超の走行距離を記録している。
UberがNVIDIAの技術を採用したことは、自動運転車両におけるコンピューター技術の要件が膨大であるという現実を反映している。自動運転車両や自動運転トラックは、高精細の360度サラウンドカメラとライダーを通して世界を知覚し、センチメートル単位の精度で自車の位置を認識して、他の車両や人を検出および追跡し、目的地までの安全で快適な経路を計画する必要がある。しかも、最高レベルの安全性を確保するには、このすべての処理をマルチレベルの冗長性をもって実行する必要がある。無人走行車におけるコンピューター技術への要求水準は、今日の最先端を行く一般車の優に50~100倍に達する。
Uber Advanced Technologies Groupの責任者であるエリック・メイホファー(Eric Meyhofer)氏は、次のように述べている。
「安全で信頼できる自動運転車両を開発するには、高度なAIソフトウェアと高性能のGPUコンピューティングエンジンを車内に配備する必要があります。Uberがスケーラブルな自動運転車両と自動運転トラックを市場に提供するうえで、NVIDIAは非常に重要なテクノロジプロバイダーだと言えます」
Uberは、Volvo XC90の最初のテスト車両でNVIDIA GPUコンピューティングテクノロジの使用を開始し、現在では高性能のNVIDIAプロセッサーを使用して、自動運転/配車車両と自動運転の貨物トラックの両方でディープニューラルネットワークを稼働させている。Uber車両の開発ペースは急激に加速しており、直近では100万マイルの自動走行をわずか100日間で達成している。