日立金属は、民間航空機エンジンに使用される大型鍛造部材のサプライヤーとして、同エンジンの需要家である株式会社IHIより認定を取得したと発表した。納入は2018年4月を予定している。

日立金属は、航空機・エネルギー材における成長戦略を展開し、グローバル市場で成長をめざしている。その一環として日立金属は、主力工場である安来工場(島根県安来市)で、24トン真空誘導溶解炉をはじめ、1万トン自由鍛造プレス、高速4面鍛造機等の大型投資を実行し、特殊鋼事業のさらなる強化を進めている。


また、2011年に株式会社神戸製鋼所等と日本エアロフォージ株式会社(岡山県倉敷市、以下、Jフォージ)を設立し、油圧式では世界最大級となる5万トン型打鍛造プレスを導入している。さらに、航空機部材について豊富な実績および技術力を持つ日立金属MMCスーパーアロイ株式会社において、840トンリングローリングミルと大型熱処理炉3基を新たに導入し製品競争力を高めるとともに、2017年10月には同社を完全子会社化した。加えて、2016年7月には、次世代超耐熱合金の実用化に向け国立研究開発法人物質・材料研究機構とともに「NIMS-日立金属次世代材料開発センター」を開設するなど、成長に向けた施策を着実に実行している。


このたび日立金属は、航空機エンジンに使用されるNi基合金大型鍛造部材のサプライヤーとしてIHIより認定を取得した。


Ni基合金大型鍛造部材は、主に航空機用ジェットエンジンの高温側で使用されており、高い品質が要求される。認定を取得した当該Ni基合金大型鍛造部材は、日立金属が製品の工程設計を行ないJフォージにて鍛造を行なう。納入は2018年4月を予定している。




今後も日立金属は、製品競争力を高める施策を進めるとともに顧客認定の取得を進めることで、2025年度に航空機・エネルギー事業の売上収益600億円をめざす。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 航空機エンジン用Ni基合金大型鍛造部材の認定取得