燃焼室は、ボルボ・トラックが特許を持つ「ウェーブピストン」を使う。
「何が特徴かというと、普通のピストンは上からみると円状です。6噴孔のインジェクターを使うウェーブピストンの場合、インジェクターホールから噴かれた燃焼がキャビティ(くぼみ)壁に当たり、回り込むような格好になる。そうなると隣り合った噴孔から噴射された燃料がぶつかり合うところが出てくる。するとその周辺の燃料がリッチになってスモッグが発生しやすくなる。うまく燃えないところを埋めちゃえという発想です」原田氏。ウェーブピストンにすることで燃焼も改善できるという。鋳鉄ブロック、SOHCの大型ディーゼルには、最新技術が詰まっているのである。
GH11TD エンジン形式:直列6気筒OHCディーゼルターボ 総排気量:10836cc ボア×ストローク:123mm×152mm 圧縮比:17.5 最高出力:339kW/1600rpm 最大トルク:2200Nm/1200rpm