そんなカスタム好きにドンピシャでハマる一台を大阪モーターショーで見つけた。それがこのスズキ・ハスラーはである。
フロントウィンドウにデカデカと書かれた興味深い文字。
当然のことだがハスラーは国産車、右ハンドルである。しかし、こちらのハスラーの車内に目を移すと……
なんと、本当に左側が運転席になっている。国産車なのに、しかも軽自動車なのに左ハンドルとはなかなかのインパクトである。しかもシフトレバーのスイッチもちゃんと左向きだ。
パワーウィンドウの操作ボタンも左ドアに移設されているし、インパネも純正と違いがわからない出来映えだ。
ボンネット内はなるべくフロント側のレイアウトをそのままにして操作系を移設しているためか、運転席側が幾分窮屈になっている。それでも違和感なくちゃんと収まっているのは素晴らしい。ワイパーも反対向きになっている。
販売元の真鍋モータース代表、真鍋貴行さんはこれまでも10台以上の左ハンドル軽を制作してきた。「だれも乗っていない1台」というスペシャル感ゆえに、購入者の満足度は高いという。
しかし、販売台数が増えれば増えるほどそうした満足感は減ってしまいそうなものが、「そのあたりは購入した方が意識して、うまく住み分けている」と真鍋さん。
「みなさん、『自分の近くのエリアでどんな車種を納車したことがあるか?』と尋ねてくるんです。例えばそこで『ハスラーを納車したことがある』と答えたとすると、『ならアルトがいい』とか『ターボの方で頼むよ』といったように、かぶらないようにオーダーを出されるんです」
軽自動車の左ハンドル化に掛かるカスタム費用は概ね100万円弱だという。もう一台買えてしまいそうな額ではあるが、世界でただ一つのクルマを手に入れるチャンスと考えれば、アリな金額なのかもしれない。
マナベモータース
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