リフト量を最適にコントロールできれば、流入空気量をスロットルバルブで制御する必要がなくなるから、つねにスロットルは全開、いわゆるポンピングロスがなくなる、というのが可変バルブタイミング&リフト機構のメリットだ(実際にはスロットルバルブは存在するが)。問題点は、システムが複雑になること、そしてシリンダーヘッドの重要が嵩むことだ。
さて、今回、ジャガー、アルファロメオの最新エンジンが採用したUniAirシステムでは、吸気バルブが吸気カムシャフトによって直接制御されるのではなく、介在する油圧室を通じて間接的に制御される。排気側のカムシャフトによって作り出された油圧で吸気バルブを開き、バルブのコントロールは電制ソレノイドバルブによって油圧が解放されることで行なわれる。
UniAirを開発したのは、フィアット・パワートレインとシェフラー。UniAirという名前でシステムを供給しているのは、シェフラーのINAブランドだ。
これまでは、フィアット、そしてクライスラーの一部のエンジンで採用されてきた。ここへきて、ジャガーにも採用されたわけだ。
Alfa Romeo 2.0ℓ直4ガソリンターボ
排気量:1995cc
圧縮比:84.0mm×90.0mm
圧縮比:10.0
最高出力:206kW/5200rpm
最大トルク:400Nm/2250rpm
給気方式:ターボチャージャー
カム配置:SOHC
ブロック材:アルミ合金
吸気弁/排気弁数:2/2
バルブ駆動方式:ロッカーアーム
燃料噴射方式:筒内燃料直接噴射(DI)
VVT/VVL:In/○