「Elettrica」は2kWの連続出力と4kWのピーク出力、200Nmを超えるトルクを発生するパワーユニットによって従来の50ccスクーターより優れた加速性能と低騒音を実現。リチウムイオンバッテリーは4時間でフル充電できるうえ、減速時に効率的に充電するエネルギー回収システム(KERS)の恩恵もあって航続100kmを達成。スロットルコントロールにはRide by Wireを採用し、右グリップのMODEボタンでECOとPowerの2つのモードが選択可能。
さらにメーターパネルには4.3インチカラーTFTディスプレイを備え、スピード、選択モード、残存距離、バッテリー充電率(%)などの主要情報を、昼夜を問わず見やすく表示。新バージョンのVespa Multimedia Platformはスマートフォンとの接続を可能とし、専用アプリ&内蔵イヤホンとBluetoothインターホンを備えた専用ジェットヘルメットとの組み合わせで着信コールやメッセージの通知、通話応答、ダイヤル、音楽再生なども可能となっている。 一方、ジェネレーターと電動モーターを搭載する「Elettrica X」は、いわゆるハイブリッドなモデルとなる。ジェネレーター本体に加えて、ジェネレーター用の燃料タンクも設置する必要があり、そのスペースの問題からバッテリーは小型タイプとなる。それもあってジェネレーターOFFジでは航続50kmとなるが、ジェネレーターを駆動すればトータルで200kmまで航続距離を延長できるというので、いわゆる市街地での使用にとらわれない使い方がイメージできる。ちなみにジェネレーターはバッテリーの充電レベルが低下すると自動でONとなるが、手動でも操作可能。 公式発表として「Elettrica」と「Elettrica X」は2018年に世界で流通開始となるそうだが、現段階で日本国内への導入時期などは未定である。