今回は、豪華なセットとロマンティックなモチーフを用いた独特のスタイルで、イギリス文学の名作「不思議の国のアリス」をテーマに再現している。ルイス・キャロルのファンタジックなストーリーと、1865年の初版本に描かれたジョン・テニエルの挿絵からインスピレーションを得て制作したという、2018年版ピレリカレンダーには、ワンダーランドを演出する20の豪華なセットを舞台として28枚の写真が収められている。
ティム・ウォーカーのコメントはこう語る。
「私は、これまで非常にたくさん語られてきたアリスの物語について、あらためてもう一度最初から語れるように、ルイス・キャロルが抱いていたイマジネーションの発端に立ってみたかったのです。そして、これまでとは異なる原点を見出したかったのです」
ウォーカーは「不思議の国のアリス」に関する自身のアイデアを実現するため、著名あるいは新進気鋭のミュージシャンや俳優、モデルに政治活動家など18名を撮影している。キャスト全員が黒人となる今回のカレンダーは、イギリス人フォトグラファーのテレンス・ドノバンによる1987年版ピレリカレンダー以来2度目。ちなみに1987年版カレンダーには、当時16歳のナオミ・キャンベルや、モデル/作家/活動家のワリス・ディリー(Waris Dirie)らが登場して話題となった。