「NIKEN」は、走行環境変化の影響を受けにくく、旋回時の高い安定感を生み出すLMWテクノロジーを搭載し、さまざまに変化する路面や、タイトコーナーが続くワインディングロードを自在に駆け抜ける高いスポーツ性能を実現した。
また、LMWの基本性能を高める“新ステアリング機構“などの新技術投入により、LMW ならではの安定感に支えられたエキサイティングな走行性、疲労感が少なく余裕ある乗り味、斬新なスタイルなどを備える。
「NIKEN」は、「TRICITY125」(2014年発売)と「TRICITY155」(2017年発売)に続くLMWの第3弾にあたり、当社の成長戦略のひとつ“ひろがるモビリティの世界”を推進するモデルである。
※1 LMW=Leaning Multi Wheel。モーターサイクルのようにリーン(傾斜)して旋回する3輪以上の車両の総称、商標登録第5646157号。
※2 「NIKEN」:前 2 輪を 2 つの剣にたとえ、ふたつの剣が新しい世界を創りだすという意味を込めた造語。
各部の強度・剛性・しなりの要求に応じ、工法と材質を使い分けたハイブリッド・フレームを採用し、優れたハンドリングを実現。リアアームはアルミ鋳造+パネル溶接とし、優れた剛性・強度バランスをもたせている。
また、軸間距離からリアアーム長まで、細部の諸元の最適設計を行いました。リアアーム長は 552 ㎜(「MT-09」比 15 ㎜延長)で、ピボットとの関係のバランスをとり加減速にともなうリアアームの対地上角変位を最適化、旋回時の優れた安定感に寄与する。
スタイリングは、“New Type of Agility &Controllability “をコンセプトに。フロント2輪・15インチ&片側2本のフロントサスペンションという新メカニズムを活かし、エキサイティングな走りを予感させるスタイルとしている。
フロント2輪でしっかり地面を掴む表情、タイヤグリップと減衰感に優れたサスペンションによる踏ん張りの効く足回りの印象、そしてパワーと駆動力を伝える力強く引き締まった骨格が特徴。
フロントフェイスは、エアロダイナミクス性能とフローティングマウントの軽快感あるスタイリングを両立。路面を睨む2眼ヘッドライトとフロントの幅を示すポジションライトの組み合わせは、機能的かつスポーティな表情を演出している。
タンクには、ネガ面を含む滑らかな曲面形状のアルミ製タンクを採用、軽量ボディに貢献し、ライダーアクションにフィットする形状。
カラーリングは、上質感あるダークグレーメタリックを基調に、ヤマハレーシングスピリットを示すブルーをフロントフォークのアウターチューブやホイールに配し、攻めるLMWを表現している。
847 cm³水冷 4 ストローク・直列3気筒・FI(YCC-T)の軽量エンジンを搭載しました。最新の「MT-09」用エンジンをベースに、クランク慣性モーメントの最適化(「MT-09」比 18%増)、およびFI セッティングにより、スポーティかつマイルドな操作性を生み出す。
滑らかな発進性・走行性を支援するTCS(トラクション・コントロール・システム)、車体挙動の緩和と軽いクラッチ操作荷重を支えるA&Sクラッチ、滑らかにシフトアップできるQSS(クイック・シフト・システム)、走行モードを選べるD-mode、クルーズコントロールなどを採用。
■主要仕様諸元■
・全⻑× 全幅× 全⾼ 2,150mm×885mm×1,250mm
・シート⾼ 820mm
・軸間距離 1,510mm
・⾞両重量 263kg
・原動機種類 ⽔冷・4ストローク・DOHC・4バルブ
・気筒数配列 直列3気筒
・総排気量 847cm³
・内径× ⾏程 78×59.1mm
・圧縮⽐ 11.5:1
・最⾼出⼒ 84.6kW(115.0PS)/10,000r/min
・最⼤トルク 87.5N・m(8.9kgf・m)/ 8,500r/min
・始動⽅式 セルフ式
・燃料タンク容量 18L
・燃料供給 フューエルインジェクション
・タイヤサイズ(前/後) 120/70R15/190/55R17