ヤマハ発動機が開発したYMR-01は、二重反転ローターの特徴を活かした設計と、軽量カーボン製ボディにより、1フライトあたり1ヘクタールの連続散布と、同社の産業用無人ヘリコプターに匹敵する散布品質を実現している。

ヤマハ発動機は無人ヘリによる薬剤散布事業において30年余の実績があり、現在は国内水稲作付面積の40%以上をカバーしている。一方で無人ヘリでは対応しにくい狭小圃場では手作業のほか、近年ドローンによる薬剤散布も拡大しつつある。




今回の「YMR-01」は、二重反転ローターと最新の軽量化技術を融合させることで、高品質な散布、使い勝手の良さ、そして信頼性を求める農業関係者のニーズに応えるモデルだ。

対向するローターが反転する一般の6枚ローター(左)
右:「YMR-01」は左右2軸のローターを上下2重反転させ、優れたダウンウォッシュを生み出し、前・後進で変わらない高品質な散布が可能


6軸ローターの左右2軸を“上下二重反転”とする8枚ローター式を採用することで適切な降下気流を生み出し、二重反転軸近傍に散布ノズルをおくことにより作物の根本まで均一に薬剤を届ける。




さらに製品提供だけでなく、ヤマハ発動機オリジナルのフライトシミュレーターなどを活用した実践的な教習サービスも用意する。


なおヤマハ発動機は、株式会社やまびこ(以下やまびこ)とマルチローターに関して業務提携を行ない、やまびこに対しマルチローターを供給、やまびこからは当社へ粒剤散布装置の供給を予定している。また、同製品の販売は、既存の特約店に加え、やまびこの販売網でも実施するとしている。

主な特徴


1) 上下二重反転ローターと散布ノズル最適配置による当社無人ヘリに匹敵する散布品質の実現


2) 軽量で剛性バランスに優れたモノコックシェル構造カーボン製ボディ


3) 電装系を冷却するダブルエアーインテークデザイン


4) 着陸時の衝撃を緩和するランディングギア

情報提供元: MotorFan
記事名:「 ヤマハ発動機:“二重反転ローター”採用した産業用ドローン「YMR-01」