ー次はルノーのコメントお願いします。それにしても、なんでこんな展示なんですかね。モダンリビングのインテリアってことですか? かつての日産ティアナみたいに。
難波:そうですね。なにを、提案してみようかなって感じですけど、最近は次世代の自動車の進化っていうのかな、技術的な面の進化を表現するのにカタチはどうもあまり意味がないというか、カタチに意味があるんじゃなくて、そういう世界になっていくだろうっていうことを示唆すモデルがやっぱり多いんじゃないかと思うんですよね。だからこれも多分インテリアの過ごしかた、4人が自動運転で走っているときに、向き合ってお話しができるっていうのが提案で、その提案自体はもういくつもされてきていて、だからルノーもやってみましたってことになるんでしょうね。
ー2030年の自動運転、電動化、コンテクテッドが実現したときのクルマってこといたいですよ。このシンビオズの特徴は、自動車と住宅の融合っていうことですね。
難波:なるほど。
ーおっ、クルマがせり上がっていく! ああ、こうやって家の中から外へ出て行くというわけですね。(しばらくながめていると……今度はまた家の中にシンビオズが降りてきた)シンビオズなら帰宅したら乗ったまま住宅の中に入ってきて、インテリアの一部として機能する……といいたいらしいです。
難波:外観としてはね、フロントのフェンダーが長く、リヤのフェンダーがそれを受けるという典型的な、そのプレミアムなゾーンのクルマの作りかたっていうかな。あえて、ウェッジにシェイプを効かせるんじゃなくて、水平に重心を移動する、その、静かに駆け抜けていくって感じのものなんですけど、それにしては意外にボディサイズの動きとか、それからウインドウとCピラー辺りの切り上がり方とか含めてわりとスポーティな味は出してますよね。
難波:まあ、あまり格好をとやかく言うコンセプトカーじゃ、ないと思います。うん。まあ、そうですね。ルノーであるべき、こういうのをルノー感とかっていうのはどうなんでしょうね? フロントウインドウもやっぱり相当あれじゃあ苦労しちゃっています。うーん、やっぱり地に足が着いていない提案って感じがしますけどね。だからね、みんな典型的でしょ。同じでしょ、やることが結局。
ー同じ?
難波:カタチはもちろんそれぞれやっぱり違うけど、こういうの見てもね、取り立てて新しい驚きはないんですよね。まあ、ボディサイド、ドアサイドの面のちょっと下から上に抜けているようなところ、あそこは、まぁ美味しそうですけど。ドア面ですよ。ドア面。影がこうあって、フェンダーから出た空気が上に抜けていきそうな感じ、そこだけがちょっと少し美味しそうですけどね。これがもう、部屋のソファと同じ素材を使ったり、色も同じ。屋根もそう。ガルウイングですね。ですから自動運転のときに、みんなが楽しく会話できて、そのまま目的地に着いた、もしくはお家に帰ってきたら、家のなかに入ってきて、っていうのを今回は謳ったものなんです、らしいです。
でも、あの、紙コップだけ冴えないですね。
確かに、車内のテーブルに置かれたコップが愛想のない紙コップで、これは冴えていなかった。