すでに埼玉、神奈川、愛知県警などが非定置式速度取り締まり(ネズミ捕り)に、可搬式オービス(移動オービス)を導入することを一般公開しているが、警察庁の整備方針に沿って移動オービスの導入を決定した富山県警、さらに整備リストになかった大分県警も公開取り締まり情報として運用開始を宣言。いいよいよ警察庁の新方針が全国的に展開されるというわけだ。その脅威が反則行為、いわゆる青切符程度の違反にまで及ぶのかは定かではないが、いずれにせよある日突然、警察から覚えのない呼び出し状が届く可能性が拡大しつつあるということは事実。こいつはますます目が離せません!

可搬式オービス、LSM-300(東京航空計器㈱製)。軽量でしかも三脚に設置するだけというまさにフレキシブルなやつ。
こちらは半可搬式オービス、LSM-300HK(東京航空計器㈱製)。本体は軽量だが、台座の重量が50kg以上あるため、おいそれとは移動できないため、半可搬式と呼ばれている。


この6月に警察庁が公開した、新型移動オービスによる速度取り締まりの整備方針に基づいた導入予定は次の通り。埼玉・岐阜県警(平成28年4月~)、富山・愛知県警(平成28年中)、岩手・秋田・神奈川・山梨・長野・島根(平成29年中)。合計10県で14台の可搬式あるいは半可搬式オービスによる取り締まりが行われるということになっていた。つまり、それがいよいよ現実味を帯びてきたというわけだ。




が、このネズミ捕りへの移動オービス導入、そして本格稼働に至る過程には、様々な問題が立ちふさがっているというのも事実。その問題とは、例えば、犯罪行為(赤切符レベルの違反)では認められている被疑者の撮影が、果たして反則行為(青切符レベルの違反)にも適用されるのか、あるいはあらかじめ看板などで取締装置の存在を告知することが規定されている定置式オービスに対して、いわゆるネズミ捕りでもドライバーにはっきりと認識させる措置が取られるのかなどだが、まだこの問題への対応策が元締めである警察庁から明示されてはいない。となると、各県警から運用開始が発表されているとはいえ、まだ試験運用なのではないかという推測も成り立つというわけだ。




事実、当情報局でもまだこの新型移動オービスによって青切符レベルの違反で検挙されたという情報は入ってきてはいない。もし、この記事の読者の中で、呼び出しを受け青切符を切られたという人がいたら、ぜひ、情報提供をお願いします。




というわけで、今後も各県警がホームページなどで新型移動オービスの導入を公開すると思われるが、ちょっと待ってくださいよ、「九州初」とか誇らしげな大分県警さん!警察庁の整備リストを何度見ても大分県警の名前なんてどこにも見当たらないじゃないですか。ということは、今後もリスト以外の県警にもわらわら導入される可能性が大いにあるということ。リスト外の都道府県在住のみなさんも、もはや他人ごとではありませんよ。

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情報提供元: MotorFan
記事名:「 注意! 移動オービスの稼働が続々本格化の予感!