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ただ、その件は置いておいたといたしても、ボクはフェラーリが大好きだ。 実際にフェラーリ本社のあるマラネロへ行き、フェラーリの運営する博物館を2箇所、そしてアブダビにあるフェラーリ・ワールドにまで足を伸ばしたのだから間違いない。
そこで今回、ボクがフェラーリを好きな理由について述べてみたいと思う。
一つ目は、「レースをバックボーンとして生まれた会社である」ということだ。
フェラーリは、F1やル・マンなど、多くのレースで活躍してきた。
現代ではやはりF1が有名であるが、そのレースへの注力度合いは「レースの活動資金を、市販車を売ることで稼いでいる」とまで言われるほどだ。
実際に、フェラーリのYou Tubeチャンネルを開いてみると、「レース一色」である。 ほかのスーパーカーメーカーが運営するYou Tubeチャンネルにアップされる動画が「新型車のプロモーションビデオ中心」であるのとは根本的に性質が異なる。
つまり、フェラーリは今でも「レースが中心」な会社であり、これだけ割り切った会社は、このご時世ほかに例を見ない。
ボクは、こういった「日和らない」ブランドが大好きだ。
そしてフェラーリは、意外なことだがブランディングに優れる。 「わが道を行く」的な印象が強いフェラーリではあるものの、実は設立当初からブランディングに優れていた。
それは創立者であるエンツォ・フェラーリの数々の言動からも伺うことができるが、端的なものは「当初から、販売する顧客を選んできた」ことだ。
「カネがあれば、誰にでも売るものではない」という姿勢は、結果的に”手が届かない”という印象を人々に与え、逆に”選ばれた人々”の忠誠心を高めることとなった。
それは今でもフェラーリの根幹にある商売の基本でもあり、それが限定モデルの価値を高め、それに連動して通常モデルの価値をも高めている。