- 週間ランキング
新年の夜空を彩るのは、2022年3月に発見されたばかりの「ZTF(ズィーティーエフ)彗星」です。1月初旬には、明け方の東の空に6等前後の明るさで見え、次第に北へと移動していきます。北極星に近付く1月22日頃から2月初旬には周極星となって一晩中夜空に輝くでしょう。
2月2日の地球最接近の頃には、彗星は4等台の明るさになると予想され、チリの尾を引いた姿が観測されると期待されています。2月11日頃、火星の近くを通過し、13日から16日頃にかけてアルデバランやヒアデス星団の近くを通ります。夕方から夜半の月の出前までが観望の好機。チリの尾は肉眼でも比較的見やすいため、美しい彗星の姿をぜひ眺めたいですね。
同じ月に2回満月がある時に、2回目の満月を「ブルームーン」と呼ぶことがあります。2023年8月の満月は2日と31日で、31日はブルームーンにあたります。この日は、1年のうちで最大の月「スーパームーン」でもあります。
9月29日の中秋の名月(十五夜)は満月になります。名月と満月は必ずしも一致するわけでなく、次回は7年後の2030年まで待つことに。貴重な機会となる、満月の十五夜を楽しみましょう。
10月29日の満月は、わずかに欠ける姿が印象的な部分月食が起こります。夜明け前の西の低空での現象となり、ほぼ全国で観測可能。4月20日に部分日食もあり、2023年は日食と月食の両方を見ることができる年になります。
三大流星群のなかでも、「ペルセウス座流星群」と「ふたご座流星群」が好条件となります。特に多くの流星が見られると予想されるのが、「ふたご座流星群」です。
13日が新月のため、12月15日4時頃の極大時には、月明かりの影響を気にせずに一晩中最高の条件で観測が可能。14日の宵から15日の明け方までに、一時間あたり60個程度の出現が期待されています。特に空の条件が良いところでは、ピーク時前後に1時間に100個の流星を数えることもありそうです。
新しい彗星の出現や好条件の流星群、月に関連する現象など、華やかな天体ショーが多く見られる2023年。一期一会の星空を楽しみましょう。
・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2023』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台「ほしぞら情報2023」
アストロアーツ「2023年1月 ズィーティーエフ彗星が6等前後」