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強風時に高速道路を走る場合のリスクは、風の強さの度合いによって異なります。ここでは、風速ごとの走行への影響について解説します。
■風速10~15m/s
風速10~15m/sは、高速道路に設置されている吹き流しが水平になるくらいの強風です。
気象庁が強風注意報を出す基準(おおむね10m/s)に相当し、高速道路を走行していると横風に流されるような感覚に陥りやすくなります。[注1]
■風速15~20m/s
風速15~20m/sは、人が風に向かって歩くのが困難になったり、傘を差せなくなったりするほどの強風です。
高速道路の走行では、風の影響を受けてハンドルを取られる感覚が強くなり、通常のスピードでは運転しにくくなります。
■風速20m/s超え
風速20m/sを超えると、人が立っていられなくなるほどの強風となります。
車両の軽い軽自動車や二輪車、背の高いワンボックスやミニバンなどは、横風をまともに食らうと横転する危険性があります。
場合によっては高速道路が通行止めになることもあります。
[注1]気象庁:特別警報、警報、注意報、気象情報
強風時に高速道路を安全運転するためのコツを4つご紹介します。
■1.無理な加速をせず、ハンドルをしっかり握る
車体は走行スピードが速い時ほど風圧の影響を受けやすくなります。強風が吹いている時は、無理な加速を行わず、スピードを落として走行することを心がけましょう。
また、横風の影響をいつ受けるかわからないので、ハンドルは常にしっかり握っていることが大切です。
■2.大型車とはできるだけ車間距離を取る
トラックやバスなどの大型車は重量があるぶん、遠心力や慣性力が大きく働く傾向にあります。加えて、大型車は一般の乗用車よりも面積が大きいので、横風の影響を受けやすいと言われています。
大型車の近くを走行していると、横風を受けたときに車線をはみ出してくるおそれがありますので、トラックやバスとはなるべく車間距離を取るよう意識しましょう。
■3.風が強くなりやすい場所に注意する
強風時に高速道路を走行する際は、あらかじめ風の影響を受けやすい場所をチェックし、より細心の注意を払って運転する必要があります。
風が強くなりやすい具体的な場所は以下の通りです。
1. 山の切り通し
2. 山間部
3. トンネルの出口
4. 防音壁の切れ目
5. 海岸沿い
6. 橋の上
1~2は狭いところを吹き抜けた風が流れ込みやすい場所です。
3~4は横風が強く吹き抜けやすい場所なので要注意です。
5~6は周囲が開けていて、風を遮るものがないぶん、まともに風の影響を受けるおそれがあります。
■4.危険を感じたら安全な場所に避難する
強風の影響でハンドルを何度も取られたり、車体が風に流されたりした場合は、無理に走行を続けるのは危険です。
サービスエリアやパーキングエリアなど安全な場所に避難し、強風が収まるまで待機しましょう。
高速道路は強風の影響を受けやすい場所なので、一般道で問題がない場合でも、高速道路上では走行時に注意が必要になることがあります。
そのため、高速道路を走行する予定がある場合は、あらかじめ利用する予定の高速道路の強風情報をチェックしておくことが大切です。
天気予報専門メディア「tenki.jp」では、気象影響リスクのある道路区間の最新情報をチェックできる「道路の気象影響予測情報」をWeb上で公開しています。
雨や風などによる気象影響リスクがある道路区間はアイコンで表示されるため、一目でリスクの有無をチェックすることが可能です。
リスクはアイコンの色によって「非常に高い(紫)」「高い(赤)」「あり(黄)」の3つに区分されていますので、リスクの有無と共に、どのくらいの危険性があるか確認しておくことをおすすめします。
一般道よりもスピードが出る高速道路は、強風の影響を受けやすい傾向にあります。
高速道路に設置されている吹き流しが水平になるほどの強風(おおむね風速10m以上)になると、ハンドルを取られたり、車体が風に流されたりして、交通事故の発生リスクが高まります。
強風が吹いている時は、無理な加速をしない、ハンドルをしっかり握る、風が強くなりやすい場所に気をつけるなど、いつも以上に安全運転を心がけるようにしましょう。