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今年の夏に全国の家庭や企業に対して節電をするように協力を呼び掛けた、政府の要請のことを指します。呼びかけの期間は7月1日(金)から9月30日(金)までとしており、電力需給が厳しくなる傾向にある時間帯(17:00~20:00頃)に特に強く呼びかけています。
夏にこのような要請が行われるのは7年ぶりで、火力発電の休廃止による電力供給力の低下や、例年よりも暑くなる見通しから電力需給ひっ迫に直面する可能性が高いため、対策の一つとして実施されました。
近年増加している再生可能エネルギーは自然の力で発電するので、天気の影響を受けるものが多いです。その中でも急速に普及した太陽光発電は日射量の影響を強く受けるため、天気が悪いと発電量が減ってしまいます。一方で、電力の消費量についてもエアコンを中心とする季節家電の消費電力割合は外気温によって変化し、暑いときに大きくなります。このように天気によって電力の「発電量」と「消費量」の両方とも変動する関わり方をしています。
電力需給ひっ迫が起きると安定した送電ができなくなり、大規模停電のリスクが高まります。停電の規模や時間帯によって復旧までに要する時間は違いますが、長ければ数日かかることもあります。その数日間電気が使えないことで、主要な公共施設(病院、介護施設、消防署、警察署、等)に影響が出ると、医療で使用できる機器が制限されたり、信号機が使えないことによる交通インフラの麻痺など、社会全体で深刻な被害が起こり、場合によっては人命にかかわるようなこともあります。
消費電力割合が大きいエアコンや冷蔵庫を上手に使うことで節電効果が大きくなります。
■エアコンでの節電
・設定温度を外の気温との差が小さくなるようにする。
※気温の感じ方や体調には個人差があるので無理のない範囲で実施し熱中症にも気を付けましょう。
・室外機の周りを綺麗に保ち排気をスムーズにする。
■冷蔵庫での節電
・温かいものをものはできるだけ冷ましてから冷蔵庫に入れる。
・庫内は詰め込みすぎず、広く使うことで冷気の循環を良くする。
tenki.jpでは「冷房指数」など節電に関連する情報も発表しています。節電するときの参考にしてください。この先8月の気温は、東日本や西日本では平年より高く、北日本や沖縄・奄美では平年並みか高い予想です。厳しい暑さが続きますが、無理のない範囲で節電を心掛けていきましょう!
動画解説:橋本 紘典 久保 智子