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明け方の南東の空で、火星と土星の競演が見られます。火星が1.0等、土星が0.8等と、ほぼ同じ明るさで並ぶ姿は印象的です。白っぽく輝く土星と赤みを帯びた火星。色の違いにも注目して、 存在感のある2つの惑星を楽しみましょう。
低空での現象となるため、東から南東にかけて視界がひらけた場所がおすすめ。日の出の1時間前頃が見やすい時間帯になります。左下の方には、明るく輝くマイナス4.3等の金星の姿も。10日には、金星・火星・土星が斜め一直線上に並び、3惑星の美しい競演となるでしょう。
毎年4月22日頃に極大を迎える「4月こと座流星群」。母天体は、太陽の周りを約400年の周期で公転するサッチャー彗星です。
今年は、23日の明け方4時頃に極大を迎えると予測されています。こと座にある放射点が高く昇る22日午後11時頃から翌朝までが、観察しやすい時間帯といえるでしょう。流星数はそれほど多くありませんが、明るい流星の割合が高いのが特徴です。
流星群の放射点は、七夕の織姫として知られる1等星ベガの右側にあります。流星は放射点を中心にあらゆる方向に流れます。そのため、なるべく月明かりが視界に入らない方向を広く見わたすのがポイントになります。
水星は太陽に最も近い惑星。地球から見ると太陽から大きく離れることがなく、観測が難しい天体のひとつです。内惑星(水星と金星)が、太陽から西側にいちばん離れた時を「西方最大離角」、東側に離れた時を「東方最大離角」と呼びます。この最大離角の時が地平線から最も高く見えるため、観測しやすい時期になります。
水星が東方最大離角となる29日の前後数日間が、夕空に見る水星としては今年最大の観測チャンスとなります。日没30分後の水星の高度は、29日が最も高く13度台。10度を超える観測に適した期間は4月20日から5月7日頃となります。
低空に位置する水星は、西北西の方向がひらけた場所から観測しましょう。30日にはおうし座のプレアデス星団との最接近、5月2日と3日は新月直後の細い月との競演が楽しめます。
・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2022』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台
アストロアーツ