- 週間ランキング
マスクの着用が花粉症対策に効果的であることは、環境省がまとめた「花粉症環境保健マニュアル2019」でも言及されています。[注2]
同マニュアルによると、マスクを着用した場合、花粉を吸い込む量を約1/3~1/6に低減し、鼻の症状を軽減する効果が認められたそうです。
さらに、ガーゼをマスクの中に当てる「インナーマスク」を併用すると、鼻に入る花粉が更に減少し、どんなタイプのマスクでも99%以上の花粉除去率を示したことが報告されています。
近年は、マスク単体でも花粉を95%以上除去できる高性能マスクも数多く市販されていますので、花粉症の症状を悪化させたくない、あるいは花粉症の発症を予防したい方は、花粉シーズンは積極的にマスクを活用することをおすすめします。
[注2]環境省:花粉症環境保健マニュアル2019[pdf]
マスクは花粉症対策に有効と説明しましたが、正しい方法で装着しないと顔の横にすき間ができ、そこから花粉が入り込んでしまいます。
マスクをしているのに、花粉症の症状が強く出るという方は、マスクの装着方法が誤っている可能性がありますので、今一度正しい付け方をチェックしてみましょう。
ここでは、正しいマスクの付け方を3つのステップに分けて説明します。
■1.鼻の形に合わせながらマスクのゴムを耳に掛ける
マスクの外側に片方の手を添え、口元を覆うように顔に当てたら、マスクと鼻の形がフィットするよう、親指と人差し指を使ってマスクを少し折り曲げます。その状態で、マスクのゴムを両耳に掛けます。
■2.マスクをあご下まで伸ばし、しっかりフィットさせる
マスクのゴムを両耳に掛けたら、左右どちらかの手で鼻の部分を押さえつつ、もう片方の手でマスクの下端を持ち、あご下まで伸ばします。
■3.すき間がないかチェックする
目の下や鼻の付け根、頬、あごなどを鏡でチェックし、余計なすき間が空いていないかどうか確認します。
■インナーマスクの作成方法
性能の良いマスクなら単体でも高い花粉除去率を発揮しますが、念を入れたい場合はインナーマスクを併用するのがおすすめです。インナーマスクは、市販のガーゼと化粧用のコットンがあれば、自宅で簡単に作ることができます。具体的な手順は以下の通りです。
1.ガーゼを10cm四方にカットしたものを2枚用意します。
2.化粧用のコットンをくるくると丸めてそれをガーゼ(1枚)で包むことでインナーマスクの本体が完成です。
3.市販の不織布マスクを広げ、残りのガーゼを四つ折りにした状態でマスクの内側に当てます。
4.3のマスクの、ちょうど鼻の下に当たる部分にインナーマスクを置き、そのままの状態でマスクを装着します。
息苦しいと感じた場合は、コットンを半分の厚さにすると呼吸がしやすくなるでしょう。
市販のマスクにはさまざまな種類があり、それぞれデザインや性能に違いがあります。
ここでは、花粉症対策効果が高いマスクの特徴や、選び方のポイントを2つ紹介します。
■1.自分に合ったサイズのマスクを選ぶ
マスクの花粉除去率は、顔とのフィット感に比例しますので、自分に合うサイズのマスクを選ぶことが最も大切です。自分に合ったマスクのサイズを知りたいときは、耳の付け根の一番上に親指を、鼻の付け根から1cmほど下のところに人差し指をそれぞれ当て、親指と人差し指を結んだ直線の長さを測ってみましょう。
親指~人差し指までの長さが9~11cmの範囲内なら子どもサイズ、10.5~12.5cmの範囲内なら小さめサイズ、12~14.5cmの範囲内なら普通サイズ、14cm以上なら大きめサイズを選ぶと、ちょうど良いサイズ感になるでしょう。
■2.プリーツ型や立体型マスクを選ぶ
マスクの形状の種類は、大きく分けてひだのある「プリーツ型」、顔の形状に合わせてデザインされた「立体型」、ひだがなく、平らな形状の「平型」の3つに分類されます。このうち、平型マスクはガーゼ素材で作られたものが多く、保温性と保湿性が高いところが特徴ですが、顔の形状にフィットさせにくく、花粉がすき間から侵入しやすい傾向にあります。
花粉対策でマスクを着用するのなら、顔の形状に合わせやすいプリーツ型か立体型のマスクを選ぶのがおすすめです。
マスクを装着すると、鼻から花粉を吸い込む量を大幅に低減する効果が期待できます。ただ、装着方法を誤るとすき間から花粉が入り込んでしまいますので、自分に合うサイズのマスクを選んだ上で、顔にぴったりフィットさせるように付けることを心がけましょう。
より入念に花粉症対策したい場合は、マスクの内側に自作のインナーマスクを付けるのもおすすめです。
天気予報専門メディア「tenki.jp」では、エリアごとの花粉飛散情報を一目でチェックできる「花粉飛散情報」をWEB上で公開しています。お住まいのエリアでどのくらいの花粉が飛散しているのか、手軽に確認することができますので、必要な時期に必要な対策をしっかり行いたい方は、tenki.jpの花粉飛散情報をチェックする習慣をつけてみてはいかがでしょうか。