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観光経済新聞社が主催する「にっぽんの温泉100選」は、温泉地域の活性化などを目的に”旅のプロ”が選ぶ温泉ランキング。旅行会社や運輸機関、観光関連機関などから、「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各項目の理由付けと共に温泉地の推薦を募ります。その結果をもとに、観光8団体(一般社団法人日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会 、一般社団法人日本温泉協会、一般社団法人全国旅行業協会、一般社団法人日本旅行業協会、公益社団法人日本観光振興協会、日本政府観光局(JNTO)、公益財団法人日本交通公社)で構成される審査委員会が認定しています。
ランキングの発表は1年に1回実施され、今年で35回を数えます。昨年に続き1位は草津温泉という結果になり、19年連続で不動の首位をキープ。他にはどのような温泉地が選ばれているのでしょうか。1位から10位までを見てみましょう!
全国に約3000もの温泉地があり、2万7000本を数える源泉からの総湧出量は毎分250万リットル超。日本は世界屈指の温泉大国です。数ある温泉地のなかから総合的に評価が高かったのは、昔から天下の名湯として名を馳せてきた日本三名泉、草津温泉(1位)、下呂温泉(2位)、有馬温泉(7位)を含む、以下の温泉地でした。あなたのお気に入りの温泉地、行ってみたい温泉地はありましたか?
【第35回「にっぽんの温泉100選」1位〜10位とその主な泉質】
1位 草津(群馬):酸性泉
2位 下呂(岐阜):単純温泉
3位 別府八湯(大分):単純温泉
4位 道後(愛媛):単純温泉
5位 箱根(神奈川):単純温泉
6位 登別(北海道):硫黄泉
7位 有馬(兵庫):含鉄泉
8位 指宿(鹿児島):塩化物泉
9位 由布院(大分):単純温泉
10位 和倉(石川):塩化物泉
※泉質は主なもので、その他の泉質が湧出している場合もあります
第35回「にっぽんの温泉100選」発表!
温泉の泉質は、含まれている成分の種類とその含有量によって決められ、「単純温泉」「塩化物泉」「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「二酸化炭素泉」「含よう素泉」「含鉄泉」「酸性泉」「硫黄泉」「放射能泉」 の10種に分類されています。
日本に多い「単純温泉」は、無色透明で癖が少なく、肌触りが柔らかい穏やかな湯。一方で、草津温泉は刺激が強く殺菌力のある「酸性泉」。ほっこり癒される温泉のイメージは見事に覆され、パワフルなお湯にみなぎるエネルギーを感じることでしょう。草津の最大の魅力は、強酸性の個性あふれる泉質にあります。「恋の病以外効かぬ病はない」と言い伝えが残るほど昔から高い効能で知られており、戦国時代には多くの武将が湯治に訪れ、江戸時代には年間1万人を超える湯治客が往来していたそうです。
温泉街の中心にある巨大な湯畑で、木製の樋(とい)に湯を流して温度調節を行い、源泉を薄めることなく各浴場に供給しています。草津の湯は、すべてが自然に湧出している自噴泉。その自噴量は日本一を誇ります。代表的な源泉は、万代源泉・湯畑源泉・白旗源泉・地蔵源泉・西の河原源泉・煮川源泉・熱の湯源泉の7源泉。源泉の泉質はそれぞれ若干異なり、その違いも魅力となっています。
温泉はその土地ならではの自然の恵。それをダイレクトに反映している泉質に注目するのも、温泉地の楽しみ方のひとつです。寒さが増す年の瀬の湯浴みは、至福の時間になりそうですね。
・参考文献
日本温泉科学会 (監修)『現代湯治全国泉質別温泉ガイド』淡交社
・参考サイト
観光経済新聞
草津町役場