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夏に半袖の寝巻きを着るメリットは、なんといっても涼しく眠れるところです。肌の露出が大きくなるぶん、体に熱がこもりにくくなりますし、衣類が腕にまとわりつかないのも魅力のひとつです。短パンと合わせるタイプの寝巻きなら、より涼しく、熱帯夜でも就寝しやすくなるでしょう。
一方のデメリットは、エアコンを付けて就寝する場合、体が冷えやすいところです。特に冷え性の方は、もともと体の末端が冷えやすいので、腕や脚を出して寝ていると冷えの症状が進行するおそれがあります。また、肌が露出していると、寝巻きの生地が汗を吸い取ってくれないので、エアコンのタイマーが切れた後にじめじめした暑さを感じやすくなるのもネックです。
では、夏の寝巻きを長袖にすると、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
まずメリットですが、エアコンをつけて寝ても体が冷えにくいところでしょう。長袖の場合、ひじやひざなどの関節までカバーできるので、冷えによる血行不良が起こりにくく、起床時のだるさやむくみ予防にも役立ちます。また、全身のどこに汗をかいても生地が吸収してくれるので、湿気がこもりにくいところも利点です。
一方のデメリットは、冷房が効くまで、あるいはタイマーが切れた後に寝苦しく感じる可能性が高いことです。半袖なら、冷えたと思ったときに掛け布団やタオルケットで調節できますが、長袖の寝巻きを着ていて寝汗をかいたときは、わざわざ着替えたり、タオルで汗を拭いたりしなければならないので、余計な手間と時間がかかるのが難点です。
ここまで、半袖と長袖の寝巻きの特徴をそれぞれご紹介してきましたが、結局のところ、夏はどちらの寝巻きを着るのが正解なのでしょうか?
結論からいうと、半袖がいいか長袖がいいかは、その人の体質や寝相などによって異なります。冷え体質ではなく、かつ寝相がいい人は、半袖の寝巻きにタオルケットを掛けて眠れば、朝起きるまで体を冷やさずに済みます。一方、冷え性の人や寝相が悪い人は、長袖の寝巻きを着るのがおすすめです。万が一、寝ている間に布団をどけてしまっても、長袖長ズボンの寝巻きなら末端の冷えに悩まされにくくなります。
どちらの場合も大切なのは、ベッドに入ってから朝起きるまで、ずっとエアコンを効かせることです。「電気代がもったいないから」とタイマーをセットして眠ってしまうと、エアコンが切れた時に寝苦しくなってしまいます。半袖の寝巻きを着る人は、エアコンをつけっぱなしにして寝ると体の冷えが気になるかもしれませんが、エアコンの温度を27~28℃程度に設定し、直接体に風が当たらないようにしておけば、そもそも体が冷えすぎる心配はありません。
逆に長袖の寝巻きを着るのなら、エアコンの温度は26℃前後に設定しておくと、朝まで心地良く眠れます。なお、どちらのケースも湿度は50~60%に保つよう設定するのがポイントです。湿度が高いと、気温が低くても寝苦しさを感じやすくなるので要注意です。
寝巻きに使われる主な素材には、綿・リネン・シルク・混紡(綿とポリエステルなど)があります。それぞれに特徴がありますが、夏の夜に着るのなら、吸湿性と通気性に優れたリネンの寝巻きがおすすめです。吸水した汗はすぐに放出されるので、発汗してもベタついたり肌に貼り付いたりせず、夜間ずっとさらさらした着心地をキープできます。
一方、肌へのやさしさにこだわりたいのなら、綿ガーゼの寝巻きが適しています。吸水性はリネンよりやや劣りますが、柔らかくて肌当たりがよく、体のラインにほどよくフィットします。汗をかいたときもすばやく吸湿・速乾されるので、寝汗のベタつきや寝冷えを予防できます。
夏の寝巻きには半袖タイプと長袖タイプの両方があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。エアコンで温度・湿度を適度に調節できれば、どちらを着てもかまいませんが、冷え性の人や寝相の悪い人は末端の冷えをカバーできる長袖タイプの寝巻きが適しているでしょう。なお、半袖でも長袖でも、素材には吸湿性・速乾性に優れた素材のものを選ぶのがポイントです。
その日の気温に合わせて寝具を調節したい方は、天気予報専門メディア「tenki.jp」の服装指数をチェックしてみましょう。予想される天気や気温をもとに、朝・昼・夜ごとにおすすめの服装例を紹介しているので、就寝時の寝巻き選びの参考にもなります。
また、暑さによる眠りにくさを表す睡眠指数もあわせて参考に、夜間も空調などを上手に用いた眠りの環境づくりにお役立てください。