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それは、ケガをせずに走り続けるためのポイントです。ランニングを始めると多くの人がケガを経験しますが、その理由を知って対策をしておけば防ぐこともできます。そこで、これから走り始めるという人に、ケガをしないために気をつけなくてはいけないポイントをお伝えします。
もしランニングを生涯スポーツとして楽しみたいなら、何歳になっても走り続けたいなら、まずは「がんばって努力する」という考え方を手放してください。スポーツは努力を積み重ねるものだと思っている人が多く、そこに美しさを感じる人もいますよね。
でも、がんばらなきゃいけないという思いが、ランニングでのケガを引き起こします。「走った距離は裏切らない」という、金メダリストである野口みずきさんの名言がありますが、許容範囲を超えて走った距離は、体に過負荷を与えてしまって、故障の原因になります。
ランニングはとてもゆっくりと成長するスポーツです。短期間で目に見えて成長することはありません。走れる体になるのに早くとも2~3年、通常は10年かけて成長していきます。ですので目先の結果にとらわれず、じっくりと時間をかけてトレーニングを行います。
ところが、私たち日本人は「スポーツはがんばって努力するもの」「休むのはよくないこと」という意識が刷り込まれているためか、休むことがとても苦手です。まずはランニングは「がんばらないスポーツ」だということを受け入れることから始めましょう。
ランニングを始めるときは、まず長い距離、長い時間を走らないように気をつけましょう。これまでスポーツの経験がないなら、30分以内で終わらせるつもりで走ってください。楽しくなってきても、30分で打ち切りましょう。コースの途中なら、散歩に切り替えましょう。
そんな短い時間で効果があるの?と思うかもしれませんが、30分でもきちんと体は変わっていきます。もちろん1ヶ月に1回のペースでは意味がありませんが、毎日コツコツ継続していけば、走れる体を手に入れることができます。
ランニングの継続には習慣化がポイントになりますので、毎日30分走るのが理想です。ただ、いきなり毎日走るのは難しいという人もいるかと思います。そういう人は3日に1回、もしくは1週間に3回ほど、無理のないペースで走りましょう。
1ヶ月も継続すれば、もう少し走れるような気がしてくるので、その場合には走る時間を変えずにペースを上げていきましょう。最初の3ヶ月間は30分までというのを徹底してください。ケガをしないためには、物足りないくらいがちょうどだと考えてください。
1日30分の運動では全然足りないという人もいると思います。そういう人はランニング以外のエクササイズを行いましょう。水泳なら心肺機能も向上し、体脂肪も燃焼しやすいのでランニングと相性のよい競技のひとつです。しかも水着だけあれば始められます。
自転車は足の筋肉を使いますが、ランニングとは違った筋肉も使います。この筋肉が足を守るのに役立ちます。ヨガやピラティスなどのエクササイズもおすすめです。ヨガは柔軟な筋肉を手に入れることができ、ピラティスは体幹を整えることができます。
このように他のエクササイズに取り組むことで、体に対して様々な角度から刺激を与えることができます。その結果、バランスよく筋肉がつき、ケガをしにくい体へとシフトしていきます。それにはかなりの時間がかかりますが、あわてる必要はありません。
ケガさえしなければ、ランニング人生は何十年も残されていますから。