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さくらんぼといえば、佐藤錦のブランド名を思い起こす人も多いと思いですね。でも、実はたくさん種類があるんです。今日は代表的な品種をご紹介しますので、おいしくてかわいい、宝石のようなさくらんぼを食べて、気分を盛り上げちゃいましょう!
「さくらんぼ」は桜の木になる実ですが、ソメイヨシノなどの観賞用の桜とは異なる品種の木になります。さくらんぼがなる木の系統は、大きく分けて3つ。
●セイヨウミザクラ
●スミノミザクラ
●シナノミザクラ です。
名前の由来は、「桜の子=坊(さくらのぼう)」が変化して「さくらんぼう」、さらに「さくらんぼ」となったといわれています。植物学的には「桜桃(おうとう)」といいます。
それでは、たくさんあるさくらんぼの中から代表的な品種をご紹介しましょう。
佐藤錦
山形県の農家、佐藤栄助氏が交配育成した品種。甘みと酸味のバランスがよく、国内最高級品種といわれています。また、つやのある紅色の実から「赤いルビー」と呼ばれています。
高砂(たかさご)
アメリカ生まれの品種。受粉樹として広く栽培されてきました。甘さとしっかりとした酸味が特徴で、佐藤錦より1~2週間早く収穫され、シーズンの初めに店頭に並びます。
ナポレオン
ヨーロッパで栽培されている品種。ジューシーな果肉と甘さが特徴です。佐藤錦はナポレオンの交配種です。
紅秀峰
佐藤錦の交配種。大きい果実が特徴で、果肉は硬めでジューシー。酸味が少なく、甘みが強い品種です。
紅てまり
山形生まれの品種。大きく硬めの果実で日持ちがよいのが特徴です。糖度が高く、適度な酸味も味わえます。
紅さやか
山形生まれの品種。果実が赤く、ほどよい甘みとさわやかな酸味が特徴です。
紅ゆたか
山形生まれの品種。ジューシーで甘みと酸味のバランスがよいのが特徴です。
月山錦(がっさんにしき)
中国生まれの黄色のさくらんぼ。果実が大きく甘みが強いのが特徴です。
さくらんぼの生産量は、山形県が全国の収穫量の約7割を占めています。品種改良も多くは山形県で行われています。
さくらんぼは非常に高価な果物ですが、それには理由があります。
【1】栽培に人手と手間がかかる
・春先に霜にあたると実がならないことも。霜対策として、一晩中ボイラーで温めることもあります。
・収穫前に雨に降られると、実割れなどが起こります。そのため直接雨があたらないよう雨除けテントなどを設営します。
・実を大きくするために、小さい実を摘んだり(摘果)、木々全体に日光が当たるように不要な芽を取り除いたり(芽かき)します。
このほか、受粉、剪定、消毒、鳥よけなど、一年中手間のかかる作業が続きます。
【2】収穫できる期間が短いうえに手間がかかる
・さくらんぼの収穫は年1回。花が咲いてから収穫まで40日程度しかなく、その期間も短いため、収穫~出荷まで忙しい作業が続きます。
・実が繊細なため、収穫は一粒ずつ手作業で行わなければなりません。
【3】日持ちしない
・糖度が高いため傷みやすく、小さなキズが原因で実全体が損なわれるデリケートさも。
【4】面積あたりの収穫量が少ない
・りんごなどと比べると面積あたりの収穫数は5分の1程度といわれています。
── 赤いルビーとも呼ばれるツヤツヤした果実・さくらんぼは今しか食べられません。ほかの果物より少し値が張りますが、自分へのご褒美としてはもちろん、贈答の機会にさくらんぼを贈れば、きっと喜ばれること間違いなしですね!