緑がぐんぐんと生長する気持ちのよい季節がやってきました。風薫る5月ももうすぐですが、今の時期に夏にむけて植物を育ててみませんか?

今回は限られたスペースでもできる「ミニトマトの袋栽培」をご紹介します。愛らしい姿だけでなく、真っ赤でおいしい人気野菜のトマトは、家庭菜園にぴったり! お金をかけて新たにプランターなどを用意しなくてもよいので、手軽に始められる点も魅力のひとつです。今回は、そんなトマトの上手な栽培法をご紹介しましょう。


袋栽培って、いったいどんな方法のこと?

ホームセンターなどで売っている培養土の袋をそのまま使用し、種や苗を植えて育てることを「袋栽培」といいます。購入してきた培養土の袋を座りのよい状態にして、日当たりのよいベランダに置くだけの簡単な栽培法なんですが、培養土には、あらかじめ元肥(肥料)が入っているので、袋を開けたら、開けた口の部分に苗を植え付けるだけ!

こんな簡単な手順で「袋栽培」ができちゅうので、気になる方は次の週末にホームセンターをのぞいてみては!

基本的な栽培法は、一般的な野菜づくりと同じです。ここで紹介しているミニトマト以外にも、いろいろな野菜に応用できますので、慣れてきたらいろいろ試してみてくださいね。


袋栽培に適した培養土を、まず購入しよう!

まずは園芸店などに行き、「元肥入りの培養土(20~30L程度のもの)」を手に入れましょう。

ポリエチレンの袋は、通気性や排水性がよくないので、通気性と排水性に優れた培養土を選ぶことが大切です。特にトマトは水はけのよい土を好みます。トマト専用の培養土も売られていますので、お店の人にも相談しながら、あれこれ選んでみるのも家庭菜園の楽しみのひとつですね。

また、最近は100円ショップでも、家庭菜園に適した培養土や肥料が売られています。袋栽培に適した容量ですので、初心者の人には特におすすめです。


次に、植え付けの下準備をしよう

培養土が決まったら、さっそく植え付け前の下準備にかかりましょう。

このときのポイントは、次の2点です。

●袋を安定させて立てること

●排水用の穴をあけること

【袋栽培の下準備】

1.袋を2~3回地面について、土を下側に寄せて安定させた後、袋の上部をハサミで切って開き、袋の口を2回ほど折り曲げます。

2.先のとがったドライバーなどを利用して、排水用の穴をあけます。地面から10㎝ほどのところまで、計35カ所くらいをめどに穴をあけていきましょう。

袋を切って開いたら、くるくると、切り口を2~3回折り返しておくのも忘れずに!


いよいよ、トマトの植え付けを行おう

培養土が準備できたら、さっそく、トマトの植え付けです。このとき、次のものを用意しておくと便利です。

【用意するもの】

・ミニトマトの苗/・支柱/・麻ひも/・針金

準備ができたら、1袋に1本の苗を植え付けていきましょう。手順は次の通りです。

●購入してきた苗に水をあげ、鉢から取り出す

●準備した培養土の袋の土に、苗がすっぽり入る穴をあける

●苗を入れたら周りの土をよせてかぶせながら、全体をなじませる

●植え付けが完了したら、再度、たっぷり水をあげましょう

植え付け後は仮の支柱を立て、まだ根づいていない小さな苗が風にあたって倒れないよう麻ひもなどでゆるく結んで、固定して置きましょう。


トマト栽培のコツとは?

植え付けが終わった後は、一般的なトマト栽培と同じです。主な作業を挙げておきますが、詳しい栽培方法を知りたい方は、ネットなどで調べてみると失敗が少なくなります。

【誘引】

大きくなってきたら、支柱を立てて茎を麻ひもで誘引します。袋の外側に3本程度、針金で支柱を固定しましょう。このとき、茎が太くなることを考慮して、余裕を持たせては8の字型に結びます。

【わき芽かき】

生長するにしたがって、葉と主茎の間の節からわき芽が出てくるので、あまり伸びないうちに摘み取っていき、主茎のみを残した1本仕立てにします。

【摘心】

トマトは、あまり背が高くなりすぎと、実をつけるための栄養が不足してしまいます。袋栽培の場合は、第3花房まででの摘芯(主幹の先端を剪定する作業)がおすすめです。

※トマトは通常、本葉を8~9枚形成した後に第1花房をつけ、その後3葉ごとに、第1花房と同じ方向に第2花 房、第3花房と花房をつけていきます

── 自分で作ったトマトなら、食べる時の喜びもおいしさひとしおです!  一般的にトマトは、4月中旬~5月中には苗を植え付けるようにとされていますので、夏の収穫に向けて、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 今が準備に最適!「カンタン袋栽培」でミニトマトを育てよう!