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山菜は苦味やえぐみなど、アクが強いのも特徴。食べる際は、下処理が必要なものもありますので、調理法もあわせてご説明しますね。
山野に自生する植物で食用にされるものを「山菜」と呼びます。オカヒジキやハマボウフウなど、海浜に自生するものも山菜に含まれます。
一方、ノビルやヨモギなど、土手やあぜ道に自生している植物は、普通、野草と呼び、区別することも。山菜が食べられ始めたのは縄文時代。江戸時代に入り、自分たちで栽培して採れるものを野菜、野山で採れるものを山菜と、分けて呼ぶようになったとみられています。
日本には約300種類以上の山菜があると言われますが、今回は5月に旬を迎える山菜をご紹介。まずは、基本の調理法を押さえましょう。
●基本の調理法
油であげる
山菜は油と相性がよく、天ぷらにすると苦味がほどよくぬけるため、山菜が苦手な人におすすめの調理法です。
茹でる
さっと茹でて水気を絞っておひたしやあえ物に。しょうゆとかつお節をかけたり、ごま和え、ぽん酢和え、味噌和え、マヨネーズ和えなど、好みの味付けでいただきましょう。
下茹でしてアク抜きしてから調理
アクの強い山菜は、下茹でしてアクを抜いてから、煮物や和え物に使いましょう。
続いて、これから旬を迎える山菜をピックアップします。
主な栄養素と適した調理法についても紹介します。
コゴミ
不溶性食物繊維(整腸作用)/βカロテン(免疫力アップ)/ビタミンK(丈夫な骨を作る)
天ぷらや唐揚げ/おひたしやあえ物/炒め物
山ウド
アスパラギン酸(利尿作用・疲労回復)/ジテルペンアルデヒド(疲労回復)/クロロゲン酸(抗酸化作用)
あえ物/炒め物/揚げ物/汁物
※少しアクがあるので、切ってから酢水に15~20分程度さらしておきます。
タラの芽
カリウム(ナトリウムを体外に排出する)/ミネラル類(体の組織を作る・体の働きを維持する)/βカロテン/強壮作用
天ぷらや唐揚げ
おひたしやあえ物
※かたいハカマ部分を取り除きます。
※揚げ物以外は、アク抜きが必要です。塩を加えたお湯で2~3分茹でて、冷水にとります。
※伸びすぎると苦味やえぐみが強くなります。
コシアブラ
ポリフェノール(抗酸化作用)
天ぷらや唐揚げ
おひたしやあえ物
※かたいハカマ部分を取り除きます。
※揚げ物以外は、アク抜きが必要です。塩を加えたお湯で2~3分茹でて、冷水にとります。
ウルイ
ビタミンC(免疫力アップ)/多糖類(抵抗力アップ)
サラダ
おひたしやあえ物
※かたいハカマ部分を取り除きます。
※茹でるとヌメリが出て、生とは違った食感が楽しめます。
行者ニンニク
アリシン(疲労回復)/βカロテン/ビタミンK
炒め物/揚げ物
※しょうゆ漬け
1 適当な大きさにカットし、サッと熱湯にくぐらせ、冷水にとります。
2 水気をふき取り、密閉できるビンなどに入れて、行者ニンニクがひたるようにしょうゆを注ぎ、密封して保存します。
フキ
食物繊維/ミネラル類
おひたし/あえ物/煮物/炒め物
1 鍋に入る大きさに切り、塩を振って板ずりをします。
2 沸騰したお湯にふきを入れ、3分程度茹でます。
3 冷水にさらします。
4 1本ずつ皮をむきます。
5 葉の部分もさっとゆで、冷水にとります。これを数回繰り返し、苦味を抜きます。
6 水にさらした状態で、冷蔵庫保存。
―― 自分で採った山菜や野草の味は格別ですが、残念ながら、誤って有毒な成分を含む植物を食べてしまうことによる食中毒が数多く起きています。有毒植物については、
山菜狩りに行かれるときは、農林水産省HPなどに掲載された有毒植物等を確認し、あわせて植物図鑑などを携行しておでかけくださいね。
参考:農林水産省HP