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tenki.jpでは汗かき指数を発信していますが、環境省も熱中症の予防の指標となる「暑さ指数」を公開しました。熱中症予防対策にぜひ活用してはいかがでしょうか。
冬から春、そして夏へと移り変わっていく日本の四季。通常は、少しずつ気温や湿度が変化していき、花が咲き始め、冬眠していた動物たちも目を覚まし始めます。私たち人間も服装で工夫をするとはいえ、気温の上昇に少しずつ慣れていきます。
ところが、今年は急に暑くなったり、寒くなったりを繰り返す気候が続きました。おかげで、例年より1週間以上も早く桜が咲き始め、あっという間に満開になって散ってしまうことに。体調を崩したという人も多かったのではないでしょうか。
そこへ、突然の気温上昇により真夏日が到来しました。まだゴールデンウィーク前だというのに、30度を記録したとなれば、人の体に大きな影響を及ぼす可能性があります。この時期から注意しなければならないのは、そう、熱中症ですね。
総務省消防庁によると、昨年5月からら9月までの間に熱中症で病院に搬送された人は、全国で5万2984人でした。このうち48人が死亡しています。
今年はまだ4月というのに、夏日どころか真夏日を記録する事態に。なんだか先が思いやられますが、注意しなければならないのは、この「急な暑さ」です。
気温が高くなると、人は体温の急な上昇を避けようと自律神経が働きます。汗をかいて熱を放射し、体温を下げるように調節するのです。暑くなり始めると自律神経が少しずつ動くようになるので、体温の上昇をうまく防ぐことができるようになっていきます。
ところが、急に気温が上がって暑くなると、自律神経がスムーズに働くことができません。体が暑さに慣れていないので、上手に汗をかくことができないのです。すると、体内に熱が蓄積され、熱中症になりやすくなってしまうことに……!
そこで、環境省では4月20日より、熱中症予防の指標となる「暑さ指数」をWEBサイトで公開し始めました。
「暑さ指数*」は、湿度や気温、周囲の熱環境をもとに算出されたもので、環境省のHPでは、全国840地点での実況と予測値を知らせています。
「暑さ指数」は段階別に5色にわけて、危険度を表しています。
・水色(21℃未満):ほぼ安全 → 適宜水分を補給する。
・緑色(21~25℃):注意 → 積極的に水分を補給し、激しい運動には注意。
・黄色(25~28℃):警戒 → 積極的かつ定期的に休息をとる。
・オレンジ色(28~31℃):厳重警戒 → 激しい運動は中止。炎天下を避け、室温上昇に注意。
・赤色(31℃以上):危険 → 運動は原則中止。外出は避け、涼しい室内に移動する。
*暑さ指数=WBGT(Wet Bulb Globe Temperature:地球黒球温度)といい、熱中症を予防することを目的としてアメリカで提案された指標のこと。湿度、日射・輻射(ふくしゃ)などの熱環境、気温の3つを取り入れた指標で、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目したものです。
この「暑さ指数」は今年9月28日まで公開される予定です。WEBサイトでは、暑さ指数の予測値及び実況値の情報について、メール配信サービスが利用できます。
・観測地点は全国840地点から5地点まで選択可能
・配信レベルは5段階で設定可能
・予測値は1日1回、6~20時の間で配信時間を指定可能。実況値は1時間に1回/1日1回から選択可能
となっています。
■環境省 熱中症予防情報サイト
※詳細は公式HP PCサイト
または、公式HP スマートフォンサイトをご確認ください。
── 登録は無料なので、特に小さなお子さんや高齢者がいる場合は、熱中症予防に活用するために登録してみてはいかがでしょうか。思った以上に体に負荷がかかる急な暑さには、くれぐれもご注意くださいね。