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歴史の授業で習ったことを振り返りつつ、沖縄の歴史をみてみましょう。15世紀から成立していた沖縄・琉球王国(琉球國)は日本と清の両属でした。1853年に米国・ペリーが率いる艦隊が来航し、日本の開国を要求し、翌1854年に日米和親条約を結び、日本は開国に至りました。その後、徳川幕府は滅び、日本は明治政府により新しい近代国家の時代へと移っていきました。
1871(明治4)年、明治政府は廃藩置県を実施。琉球はひとまず鹿児島県の管轄下に置かれました。そして翌1872(明治5)年、琉球王国を廃止し琉球藩を設置し明治政府の直轄とし、琉球の王の任命なども政府が掌握することとなりました。1879(明治12)年3月に明治政府は警官と軍隊を琉球藩の尚泰(しょうたい)王に対して送り、首里城からの撤退を命じて廃藩置県を通達します。4月4日、正式に琉球藩を廃止し沖縄県とすることが布告され、これが沖縄県誕生の由来とされています。
ちなみに戦後、アメリカの占領下に置かれた沖縄が日本に返還され沖縄県となったのは1972(昭和47)年5月15日。
石垣島や宮古島など名の通った離島もありますが、沖縄県の離島は東西約1,000km、南北約400kmの海域に点在しています。その数、なんと160島。本島と橋などで連結されている島は11島あります。有人の島の数は49島、無人の島の数は111島もあります。(2015年沖縄県庁による)
文化や歴史から、地名や人名など、なかなか読みにくいものも多くある沖縄県ですが、下の4つの島の名前、読むことができますか?
水納島
来間島
新城上地島・新城下地島
内離島・外離島
正解は上から順に、ミンナジマ、クリマジマ、アラグスクカミチジマ・アラグスクシモチジマ、ウチパナリジマ・ソトパナリジマとなります。
沖縄に行く時に島の名前から行く先を決めてみるのも、面白い出会いがあるかもしれませんね。
沖縄の音楽はかつて琉球だった頃の王朝の中で生まれた「琉球古典音楽」と民衆が楽しんだ「琉球民謡」に分けられます。どちらも今でも結婚式や祝いの席などで歌われたり踊ったりしていて、生活の中に入り溶け込んでいます。
沖縄の音階は琉球音階と言われ、レとラが入っていない「ドミファソシド」の5音音階(ペンタトニック)になっています。この音階は沖縄だけでなく、インドネシアのガムランや中国・雲南省の民謡、ブータンの民謡などにもあり、独特の雰囲気を持つ音楽になっています。
せっかくなので、有名な沖縄の民謡、わらべうたとして親しまれている曲を意味と一緒にご紹介したいと思います。
『てぃんさぐぬ花』
1 てぃんさぐぬ花や 爪先(ちみさち)に染(す)みてぃ 親(うや)ぬゆしぐとぅや 肝(ちむ)に染(す)みり
ホウセンカの花は 爪先に染めて 親の教えは 心に染み渡る
2 天(てぃん)ぬ群(む)り星(ぶし)や 読(ゆ)みば読(ゆ)まりしが 親(うや)ぬゆしぐとぅや 読(ゆ)みやならぬ
天上に群れる星は 数えれば数え切れても 親の教えは 数え切れないものだ
3 夜(ゆる)走(は)らす船(ふに)や 子(に)ぬ方(ふぁ)星(ぶし)目当(みあ)てぃ我(わん)生(な)ちぇる親(うや)や 我(わん)どぅ目当(みあ)てぃ
夜の海を往く船は 北極星を目当て(目印)にする 私を生んだ親は 私の目当て(手本)だ
4 宝玉(たからだま)やてぃん 磨かにば錆びす 朝夕(あさゆ)肝(ちむ)磨ち 浮世(うちゆ)渡ら
宝玉と言えど 磨かなければ錆びてしまう 朝夕と心を磨きながら 日々を生きて行こう
5 誠(まくとぅ)する人や 後(ぬち)や何時迄(までぃん) 思事(うむくとぅん)叶てぃ 千代(ちゆ)ぬ栄さかい
正直な人は 後々のいつまでも 希望は叶えられ 末永く栄えるだろう
6 なしば何事(なんぐとぅん)なゆる事(くとぅ)やしが なさぬ故(ゆい)からどぅ ならぬ定み
何事も為せば 成るものではあるが 為さぬことは いつまでも成らないだろう
沖縄といえばゴーヤチャンプルーに沖縄そばやタコライスなど、メディアでも度々紹介されて一般的になり、近くで食べられるお店があったり、食卓に並んだりもするようになりましたよね。
ガイドブックなどでも取り上げられて珍しくはなくなりましたが、それでも「豚」は外せない沖縄の食材のひとつです。おでんにも入る豚足の「テビチ」や沖縄そばに乗せられたバラ肉の角煮「ラフテー」、あばら肉の煮込み「ソーキ」などはご存知の方も多いのでは。他にも耳たぶ「ミミガー」や頭の皮「チラガー」の和え物だったり、血を炒めた「チーイリチー」などの料理もあります。内臓などを汁物にした「中身汁」は祝いの席や正月などで食べられたりもしています。「鳴き声以外は全部食べる」という中国との交易で食文化も色濃く混ざり独自の発展をしていったようです。
他にもヤギ専門の料理屋があったりします。日常的ではありませんが、祝い事や精をつけたいときなどに食べたりします。ヤギは独特の匂いがあり、またその匂いが落ちにくいため、調理の際は鍋のレンタル屋を利用したりします。温かい海に囲まれているのでハリセンボンや外見がカラフルな魚の「イラブチャー」なども居酒屋のメニューやスーパーの鮮魚コーナーに並んでいて一般的です。
少し遠い国の話を聞いているような気分かもしれませんね。ここからは食堂や弁当屋さん、沖縄の家庭でも出てくる「焼きそば」という名前の沖縄の庶民の味、ソウルフードをご紹介します。ぜひ作ってみてください。
<材料>
沖縄そばの麺(乾麺も可) 2人分
ニンジン 1/2本
玉ねぎ 1個
ピーマン 2個
ポーク缶、なければベーコン お好み量で
油、ケチャプ、粉チーズ、胡椒 適量
だしの素 2つまみ程度
<作り方>
1 鍋に湯を沸かし、麺を茹でて湯切りしておきます
2 材料を薄切りにしておきます
3 フライパンに油をひき、ポークを炒めます。ポークから油が出てきたら野菜を入れ、胡椒とだしの素を加えてさらに炒めます。
4 具材によく火が通ったら麺を入れ、ケチャップで味付けしてよく混ぜながら炒めます。
5 出来上がり。お好みで粉チーズをどうぞ
ナポリタンを沖縄そばで作る、というものなのですが沖縄ではこれを「焼きそば」や「ケチャップ焼きそば」と呼んでいます。麺さえ手に入れば簡単に作れますので試してみてくださいね。