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子どものころ、ちょっとした傷や、やけどなどにアロエを塗ったという経験をお持ちの方も多いでしょう。アフリカ原産のアロエの歴史は古く古代ローマ時代にはすでに薬用として栽培されていたようです。
日本でも古くから薬用として利用されていますが、葉の表面付近に含まれている成分・バルバロインには整腸作用があるとされ、下剤として用いられてきました。また、葉の中側の粘性のある葉肉部分は痛みややけどに効くといわれています。
500以上の種類があるといわれているアロエですが、薬に使われる種類は限られていて、一般的に観葉植物として流通しているアロエには薬効成分は含まれていないそうです。やけどをしたら部屋にある観葉アロエを使おう!と思っている方、残念ながら効果は期待できそうもないですね。
薬として用いられてきたアロエですが、葉肉の部分にはバルバロインはほとんど含まれておらず、食用としても使われています。そんなアロエを利用した食品の中でも一般的になじみの深いものといえば、アロエヨーグルトを思い浮かべますよね。
アロエヨーグルトは、1994年に森永乳業株式会社(本社:東京都港区)が日本で初めて発売。「身体の内側からきれいに、健康になってもらおう」との想いで開発されたこのヨーグルト。発売日となった12月10日は「アロエヨーグルトの日」に制定されています。
それまで薬用として用いられてきたアロエとヨーグルト。でも、この組み合わせは一体どこから生まれたのでしょうか?
アロエヨーグルトの生みの親、森永乳業によると、「食感に特徴がある健康によい食材」というテーマで、ナタデココに続く素材を探す中、出会ったのがアロエベラだったそうです。
ただ、古くから薬用として使われていたこともあって、「苦い」「食べづらい」といった否定的なイメージもあり、商品化までにはさまざまな苦労もあったよう。しかし案に相違して、食べてみると意外に美味しいことから口コミで広がり、現在にいたる人気商品となったのです。
最近では、自宅の料理でもアロエを用いる人が増えているようです。レシピを公開しているwebサイトなどを見ると、アロエを用いた料理のバリエーションの広さに驚かされます。
もちろんヨーグルトと組み合わせて、自分好みのオリジナルアロエヨーグルトを作ってみるのも楽しそうですが、スムージーにしたり、ジャムにしたりと、アロエを用いたスイーツだけでなく、酢の物や刺身など和食系のおかず、カルパッチョなんかも作れるよう。