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よく人は人生の3分の1は眠っていると言われますが、時間的に見ても、体にとって睡眠はとても大事なもの。
人間は何時間連続で起きていられるか……といったサバイバルともいえるゲームが、海外のテレビ番組で実施されたりしていますが、ある報告によると最長不眠記録は、アメリカの高校生が樹立した「264時間12分」といわれています。これは22日に相当する長さになりますが、驚異的ですね。
人は眠らない状態が続くと「脳を休ませる」「ストレス解消」「体の成長」「病気の予防」「記憶の整理」といった、生命活動を維持するうえで大事なことが損なわれることになります。
命にもかかわる大切な睡眠ですが、暑さゆえ夏の時季にうまく眠ることができない人が多く、そのせいで体に不調に悩まされる人も多くなっています。
【体温調節】
夏の不眠対策として一番に挙げられるのが、体温調節です。
人は体温が高くなったあと、徐々に体温が低くなっていくなかで眠気を催します。しかし、冷えた室内に長時間いる、あるいは冷たいものを飲食する……という日常が常態化すると、体が慢性的な冷えに陥ってしまうことになります。このため、体温が徐々に下がるという循環モードに陥ることができず、眠りにうまくつけなくなってしまうのです。
この悪循環を解消するひとつの方法が、「入浴」になります。
夏はシャワーのみで過ごしがちですが、それだと体がなかなか温まりません。ぬるめの湯船でいいので、お湯に浸かってしっかり体を温めることによって、お風呂から出たあとに徐々に体温が下げるようにしてみましょう。このサイクルで、自然と眠たくなる効果が見込まれるからです。
この時に気をつけたいのが、お風呂から出た時の室内の冷房温度です。
入浴後、思いっきり冷えた部屋に入るのは最高!と言う人もいますが、こうした環境に身を置くと、徐々に体温を下げるとことができません。つまり、入浴後しばらくの間は、少し汗が出てくるくらいの環境に身を置いたほうが、実は眠りに入りやすくなるのです。こうした体の働きから、自然な眠りを誘うために寝る前の1時間くらい前に入浴するのがよいと言われているのです。
【朝日を浴びる】
睡眠のゴールデンタイムは22時から2時と言われており、この時間に眠ることが大事と言われていますが、実は1日の中での最も重要な不眠対策は、起床時に太陽の日を浴びることと言われています。
しかし、夏はついつい夜遅くまで起きていることが多くなりがちです。快眠がとれない負のサイクルに陥っている人は、あえてゴールデンタイムに眠るようにしてみてはいかがでしょうか。そうすれば、自然と早起きになり、朝日を浴びることができることに。要は、眠れない人の場合、逆療法で「早起き」を習慣化すると、自然と入眠時間が早くなるので、眠れない、眠れないことで疲れが取れない人ほど、「早起き」を意識することが大事なのです。
【食事に気をつける】
暑い日ほど夕食時のビールは格別ですよね。そうした人に「眠りのために飲まないで!」とは言いづらいので、アルコールが好きな人は、次の方法を試してみてはいかがでしょうか。
●「就寝2〜3時間前には、アルコールをやめてみる」
さらに、アルコールをやめたあとに、冷たい飲み物をとることは体に負荷がかかるので、なるべく避けましょう。
眠りは生命維持活動に加え、脳をリラックスさせる効果があります。
寝苦しい日が続くと「寝なければいけない」「寝ないとまずい」と強迫観念にかられて、かえって脳が緊張し、眠れないこともあります。こうした悪循環に思い当たる節がある人は、自分にとってお気に入りのリラックスアイテムを作ってみましょう。例えば「枕元に◯◯があると眠りに入りやすい」という意識付けのようなものを置くと、精神衛生上、効果があると言われています。◯◯は例えば、次のようなものがあります。
【眠りにいざなうアイテム/香り】
眠りにいい香りの代表選手として知られるのがラベンダーです。そのほかにも「カモミール」「ゼラニウム」「スイートオレンジ」などもあります。ただし、あまり強く香るとかえって気になってしまうので、あくまでもほのかに香るよう、アロマデフューザーなどを使うのがいいかもしれません(※体調によって合わない香りもあります)。
【眠りにいざなうアイテム/音楽】
また、リラクゼーション効果がある音楽も快眠効果があるもののひとつですね。
デバイスなどをうまく活用すれば、音量やオフタイマーなどを設定もできますし、さらに、You Tubeなどでも長時間再生に特化した音楽コンテンツが豊富にあるので、「レム睡眠」「睡眠BGM」「α波」「瞑想」「ヨガ」「ヒーリング」などのキーワードで検索して、お気に入りの音楽を探すのも楽しそうですね。