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学生時代は年の近くて仲のよいメンバーで集まっていればよかったので、自分の周りの人間関係もある程度は好きなようにコントロールできたはずです。ただ、社会人になるとそうはいきません。20も30も年が離れた人と仕事をしたり、気が合わないなと感じる人とも毎日顔を合わさなくてはいけません。社会人にもなれば、人の好き嫌いを言ってはいられないのは当然のこと。そのため、新入社員にとって最大のハードルが、対人関係かもしれません。
といっても、「自分は人見知りだし……」という人でも簡単に始められることがあります。
それは「先輩の名前を呼ぶこと」です。初めのうちは、ちょっとしたことを質問するのにも「すみません」と意味もなく謝ってしまう言葉から始めてしまいがちですよね。ですので、まずは「すみません」と言わず、「○○さん、少しよろしいでしょうか?」と最初に名前を呼んでみましょう。
不思議なもので、たったこれだけで一気に距離が縮みますし、先輩としても自分の名前を覚えてくれている、自分のことを頼ってくれていると思うと、メンバーの一員としての実感がわいてくるので、安心感をもって接してくれることでしょう。
新入社員は覚えることがたくさんあります。ただでさえ慣れない環境下、新しいことを次々と覚えるのはとても大変なこと。一人前と呼ばれるようになるには、自分の責任下で何でもできるようにならなければなりませんが、それまでには壁にぶち当たることも多いはず。
例えば「こういう場合はどうしたらいいのだろう」「作業の途中でわからなくなってしまった」といったケースに出くわしたときこそ思考停止状態に陥らず、「常に動き続けること」が大事なポイントになります。
指導者や先輩社員がよく、「彼(彼女)はフリーズしないから大丈夫」といった言い方をします。これは新入社員にありがちな状態を指す例えなのですが、どういうことかというと、途中でわからないことが出てきてしまったとき、新入社員のなかには頭が真っ白になり、先輩にも聞くこともできない「フリーズ」状態を指します。
では、「フリーズ」状態にならないためにどうしたらよいのでしょう。
実際の仕事現場では先輩も仕事をしていますから、後輩の一挙手一投足を見守っているわけではありません。そのため、新入社員自らSOSの合図を発することが大切なのです。つまり「これは自分ひとりでは進めようがないな」と察したら、格好つけずに「◯◯さん、わからないので聞いてよいですか?」と遠慮せずに質問することが大切。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」ということわざもありますし、先輩に何でも聞くことが許されている特権を活かして、新入社員の今こそたくさん質問するようにしましょう。
ただしこのとき「聞いとけば安心」という姿勢ではなく、「教えてもらったことを、次は自分の力でやってみよう」という前向きさを忘れないことも大事です。
トップクラスのスポーツ選手が取り入れている「ルーティン」。
野球選手であれば、バッターボックスに入ってからの一連の動作、ゴルファーであれば、クラブを持ってからボールを打つまでの一連の動作、さらにラグビー選手であれば、キック前の一連の動作を思い浮かべる人も多いことでしょう。
なかには、試合中の一部をルーティン化している選手も入れば、朝起きてから寝るまで生活全体に一定のルーティンを取り入れている選手も多いよう。ルーティンを日常のリズムにしてしまうことで平常心が保て、プレッシャーのかかる場面でも緊張を和らげる効果があるとされています。
2015年のユーキャン新語・流行語大賞にもノミネートされた「ルーティン」は、その後スポーツシーンだけでなく、ビジネスシーンでも注目を集めるようになり、日々の生活に取り入れている人も増えています。例えば「毎週水曜と土曜に洗濯をする」「毎朝15分間読書をする」「重要な会議に臨む際は左足から室内に入る」など……。
このように、いつ、どこで、何をやるかといった具合にルーティンを決めて習慣化させておくと、「自分の生活スタイル」を確立できますし、緊張する場面でもマイナス要因の心情をかき消すことにつながるはずです。
―― たたでさえ新入社員は、生活スタイルが一気に変わってしまったわけですから、早いうちに「おまじない」ともいえる「ルーティン」をつくっておくと、安心材料が増えますね。何より、新入社員の頃はできることが限られていて当然。何もかもがんばろうとすると不安や緊張に襲われることがあるので、ちょっとした心がけで平常心を保てるよう工夫してみてくださいね。