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中国原産の白菜。英語では「chinese cabbage(チャイニーズキャベツ)」と言います。
日本では、日清・日露戦争に従事した日本人が中国から種を持ち帰ったことで、本格的な栽培が始まったとされる比較的新しい野菜です。
われわれ日本人にとっては、冬の鍋料理に欠かせない食材ですが、欧米ではそれほど流通せず、サラダなど生食用として消費されることが多いようです。
白菜の大部分は水分ですが、ビタミンCやミネラルをバランス良く含んでおり、風邪予防や免疫力を高める効果が期待できます。白菜に含まれるビタミンは水溶性なので、白菜料理の定番である“鍋”は、スープごと栄養を逃がさず摂取できる理にかなった調理法といえます。
その他の栄養については、以下の通りです。
◎むくみ解消
カリウム→ナトリウムの排泄を促し、むくみの解消や高血圧の予防に期待できる。
◎がん予防に期待
モリブデン→発がん性物質である亜硝酸アミンの吸収・蓄積を防ぐ効果が高い。
イソチオシアネート化合物→免疫学の研究などから、がんの予防効果の高い食品成分として注目されている。
白菜は100gあたり14Kcalと、野菜の中でも大変カロリーの低い食べ物です。食物繊維も多く、同じ葉物野菜であるキャベツと比べて糖質も低いため、ダイエットに適した食材なのです。
スーパーなどで、中の葉が濃い黄色をした白菜を見かけたことありませんか。
それは「オレンジクイン」という品種で、白菜とカブを交配したもの。通常の白菜より甘味が強く、青臭さが少ないため生食に向いています。
「オレンジクイン」は見た目だけでなく、栄養価も目を引くものとなっています。
それは、食物繊維は約6倍、ビタミンCは約1.5倍、カルシウムは約1.5倍……と、ざっと比較しても通常の白菜よりも明らかに数値が高い項目が多く、また、トマトなどに含まれる抗酸化成分「リコピン」よりさらに吸収率の高い「シスリコピン」が豊富に含まれています。
少し割高ですが、店頭で見かけたら、ぜひ、食べてもらいたい白菜です。
──白菜が丸のまま1個手に入った場合は、新聞紙に包んで、冷暗所に立てて保存しておくと、3〜4週間もちます。カットした白菜は、ラップに包んで冷蔵庫に保存。早めに使い切りましょう。
参考:野菜の便利帳(高橋書店)