ちょうど22年前に起きた「阪神・淡路大震災」。

甚大な被害をもたらしたことで知られる震災ですが、真冬に起きたことで多くの方々が寒さに悩まされました。

寒さにさらされると、人間は体力を奪われ、さらに大きなストレスを感じることにもなります。

もしも冬に災害に見舞われた場合、自分自身をはじめ家族や周囲の人びとを、どう寒さから守るべきか? まとめました。


まずは……身近にあるものをフル活用して、寒さをしのごう

「地震で家屋がゆがんだのか、ドアが閉まらない」

「窓ガラスが割れてしまった」

……こんな場合は、すきま風を徹底的にガード。身近にあるものを使って、すきまをふさぎましょう。

段ボールをはじめ、使わなくなったバスタオル、布きれ、板きれなど、手に入るもので。

また、「倒壊」などの危険がある場合は、すみやかに避難することを忘れずに。

「避難所に来てみたけれど、床が冷たくてくつろげない」

……こんな場合も、頼りになるのは段ボール。

座る時だけでなく、布団を敷く際も、段ボールを下に敷いてから敷くと暖かさが違います。


着るもののポイントは「ゆったり」、そして「首まわりのガード」

手持ちの衣服を、まずはしっかり「重ね着」しましょう。

それでも寒い場合は、「新聞紙」を服と服のあいだに入れると保温効果が高まります。

とはいえ、窮屈さを感じるほど重ね着してしまうと、血行が悪くなり、冷えの原因になることも。

カラダをしめつけるような服も、要注意です。

防寒のポイントとなるのは、「首」をはじめ「手首」「足首」などをガードすること。

首にマフラーや、マフラーがなければタオルを巻く。手首や足首のすぼまった服を着る……などの工夫をしましょう。

非常用の持ち出し袋、「防寒」グッズは入っていますか?


自分と、周囲の人の「体調管理」に気を配ろう

「ガスや電気などのインフラが寸断され、暖房機器が使えない」

「水不足で、お風呂になかなか入れない」

「非常食に頼ることで、栄養が偏りがちに」

「地震によって埃や粉じんが舞い上がり、空気が悪い」

……災害時は、このように「体調を崩しやすくなる」条件が多くなってしまいます。

とくに避難生活を余儀なくされる場合、ストレスで免疫力が低下し、体調を崩す方がたくさんいるのです。

自分自身の体調管理はもちろんですが、気をつけたいのは「高齢者」や「子ども」、「障がいを持つ人」それに「外国人」。

たとえ具合が悪くても、それを周囲に言わず我慢してしまったり、うまく説明できなかったりするからです。

なるべく元気でいることで、こうした方々に周囲に気を配る「心の余裕」が生まれてきます。

「起きてほしくない」災害ですが、もしも起きてしまった時のためには、日頃から「備え」をしておくのが大切。

この機会に、災害時の「寒さ」対策についても、あらためて考えてみてくださいね。

参考:林春男監修「災害のあと始末 『暮らし』を取り戻すための復興マニュアル」(エクスナレッジ)

寝袋など、アウトドア用品も避難時に活用できる

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 もしも、真冬に災害が起きたら?  深刻な「寒さ」から身を守る方法