- 週間ランキング
冬は乾燥のため、お肌の乾燥やインフルエンザの感染など要注意の季節です。一方、きのこや白菜などの菜もの、お芋やフルーツを干し網で乾燥させると、栄養価、甘味、風味がまし、一段と美味しくなる干し物好きにはうれしい季節でもあります。
生の生姜を干して、乾燥生姜にすると、生の生姜内にある「ジンゲロール」が変化し、「ショウガオール」という物質に形をかえます。生姜を干した乾姜(かんきょう)の効能は、まさに胃を内側から温め、体の深部まで血行を促進する「ショウガオール」の働き。7割の漢方薬で乾姜が使われているといいますから、漢方にもかかせない材料ですね。もちろん、蒸したり、加熱したりでもその効果はありますが、乾燥させる干しショウガが最も水分がなくなるため、その分薬効が強くあらわれます。
干し網やザルは100円ショップなどでも購入できます。スライスして干すだけですので、簡単!
【干しショウガの作り方】
1. 生姜は、皮のままで繊維に沿って、厚さ1~2mmぐらいにスライスします。繊維に沿ってカットしないと、繊維質がけば立って食感も悪くなるので注意しましょう!生姜のしま模様に注目して切ってくださいね。
2. 蒸し器で、クッキングシートか日本手ぬぐいなどをしいて、生姜はできるだけ重ならないようにきれいに並べ30分ほど蒸します。蒸し器がなければフライパンでも作る事ができます。 蒸さないなら長めに数日干します。
3. 天日であれば1日、室内なら1週間、蒸した生姜を干します。乾燥するのに火が出る危険性があるので、電子レンジは使わないようにしましょう。
カラカラになるまで乾燥したら、タッパーやガラスの容器に乾燥材をいれて保存します。
3か月は保存可能ですから、一度にまとめて作っておくといいかもしれないですね。
冷蔵庫には入れないで常温で保存するほうが風味が落ちません。
▶蒸上がりの最初はレモンのような香りがしますが、少し甘いにおいに変化したら完成のサインです。
▶常温保存で3ヶ月も保存可能!
▶生姜は1日2~3gが摂取量の目安。それ以上とると、刺激が強いので消化器官をいためてしまうこともあるので気をつけて。胸やけがする方は1g(3~5枚)ぐらいにしておきましょう。
風通しがよい場所で、スライスのままの干しショウガと、包丁などで細かく刻むかミキサーやすり鉢で粉状にした干しショウガをそれぞれ保管しておくととても便利です。(ちなみに、生の生姜はすりおろして冷凍しておくと便利ですよ)干しショウガがあれば、冬のホットドリンクやスープも瞬く間にできあがりです!
_______________________________________________________________________
【ジンジャーティー】
<材料>
・ティーバッグ 1個
・干しショウガ 2g
・はちみつ 小さじ2(お好みの量で)
<作り方>
1.ポットにティーバッグ、しょうがを入れて300mLをそそぎしばらくおく
2.カップに注ぎはちみつを混ぜる
※アレンジメニュー
ジンジャーティーの基本の分量をベースにアレンジするといろいろ楽しめますよ!
★ティーバッグを入れず熱湯だけでいただくとシンプルに、【しょうが湯】に!
★水300mlを水100mlと牛乳200mlに変更して、干しショウガ2g、シナモン、カルダモンを加えて鍋で煮出して甘みをたすと、【ジンジャーチャイ】のできあがり!
★水300mlを赤ワイン300mlに変更して、干しショウガ2g、クローブ2粒、シナモンスティック1/2本を加えて鍋で弱火で温め、はちみつを加えると【ホットスパイシーワイン】のできあがり!
__________________________________________________________________
【ヘルシーきのこの生姜スープ】
<材料 > 3~4人分
・しめじ 1パック +えのき茸 大1パック※
・干しショウガ
・ごま油 大さじ1/2
・水 4カップ
・鶏がらスープの素 小さじ2
・オイスターソース 小さじ2~3
・塩・コショウ 適量
米酢もしくは黒酢 (入れなくてもOK) 小さじ2
※しめじ・エノキ他のきのこでもOK
<作り方 >
1きのこは石づきを切り落としてほぐしておく。
生姜は千切りにする。(ポイント参照)
2鍋にごま油を熱して生姜を炒め、きのこも加えて炒める。
3水と鶏がらスープの素を加えて煮込む。きのこに火が通ったらオイスターソースを加えて味を見て、塩・胡椒で味を調える
4最後にお酢を加えて出来上がり。
(お酢はお好みで)
ポイント
※生姜が苦手なお子様がいる場合、生姜は千切りにせずにすりおろし、お子様用のスープを取り分けてから、大人用のスープに生姜のすりおろしを加えてみて下さい。
※生姜好きの方は1カケ以上入れてももちろんOK
※ボリュームが欲しい方は鶏ささみや卵を入れてもOK
生姜の保管に最適な温度は13 ~ 15 度。収穫したら土がついたまま保管します。保管温度が高いと芽が出て、低いと傷んでしまいます。乾燥にも弱いため湿度は高く設定し、鮮度を保ち保管します。
新生姜の時の茎の付け根のピンク色の部分は、保管中に自然に落ちていきます。収穫から2か月ほど経過すると繊維がしっかりと形成され、生姜の色も濃くなり、出荷をむかえます。環境を維持し、さらに病気の伝染や虫害に注意しながら保管された生姜は、1 年を通して出荷されるのです。
翌年の種生姜用には、病気や霜の影響を受けず、比較的水分が少なく堅いものを選定し保管します。
晩生で茎や葉も大きく成育し、根茎はよく肥大し大きな株になりひと株で1kg 前後まで生育する生姜もあります。一般的に野菜売り場で「根生姜」と呼ばれるものはこの「大生姜」です。
このように、種生姜から新しい生姜が生まれます。おうちでも、種生姜を植えて育てて収穫することが可能です。うちに生姜があれば便利ですね!植え時は4月ですが、園芸店に種生姜が出回るのもこの季節。
よい種生姜を求めて園芸店めぐりも楽しいですね。
食用生姜以外のショウガ科には、日本ではウコン(ターメリック)やミョウガなどでなじみがあります。世界では、熱帯アジアとアフリカを中心に500種近くがあるようで鑑賞用に楽しむ種類も多くあります。
イエロージンジャー、ホワイトジンジャー、レッドジンジャーの花の名はよく耳にします。
日本の食用の生姜の花は、少し薄いピンクと白の花が咲くようです!
冷え込みが厳しい日も増えてきました。
干しショウガの力を借りて、体調管理を万全に、楽しい冬にしたいですね。