ソフトバンク対DeNA 4回裏ソフトバンク1死一塁、近藤は右越えに先制2点本塁打を放つ(撮影・梅根麻紀)

<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク4-3DeNA>◇15日◇みずほペイペイドーム

お目覚めの1発だ! ソフトバンク近藤健介外野手(31)が「日本生命セ・パ交流戦」のDeNA戦に「4番DH」で先発出場し、4回に今季1号の先制2ランを放った。1点を追う8回は先頭で逆転の口火を切る二塁打。計2安打2打点の大活躍を見せ、同一カード3連勝に貢献した。チームは今季最多を更新する貯金5。交流戦は8勝3敗1分けとし、首位をがっちりキープした。

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振り抜いた瞬間、近藤は確信めいた表情でフォロースルーを決めた。手に残る好感触も久々に心地いい。一塁へゆっくり駆け出し、鷹党の大歓声を受けながらダイヤモンドを周回した。「ほんと、久々だったので…。思わずガッツポーズしちゃいました」。ベンチに戻ると、珍しく雄たけびも上げた。出場19試合目、81打席目で飛び出した今季初アーチに感情を爆発させた。4回1死一塁の第2打席だった。フルカウントからの6球目。DeNA石田裕の真ん中高め直球を豪快に振り抜いた。右翼スタンドに飛び込む先制2ラン。4番での1発は23年10月9日のオリックス戦以来だった。「長打は求められていると思うので」。1点を追う8回にはウィックから右翼フェンスを直撃する二塁打で出塁。先頭で逆転の口火を切る一打となった。主軸の責務を果たし、同一カード3連勝へ導いた。

今季は開幕1軍スタートも、4月2日に腰を手術。その後はリハビリ組で調整し、戦列復帰したのは5月27日の日本ハム戦からだ。ここまで患部に痛みはないが「まだ怖がっている」と言う。スイングする際に無意識のうちに腰をかばおうとしていた。1試合2長打は今季初。試合前時点で計19安打中18本が単打だった。長打力を失い、14日には小久保監督から助言をもらっていた。「監督に声をかけていただいて。(腰に)負担のない打ち方だったり、アドバイスをもらいました」。指揮官も現役時代は腰痛と戦った。経験を踏まえた金言に耳を傾け、完全復調へのきっかけをつかんだ。 チームは今季最多を更新する貯金5だ。パ4位も、首位日本ハムを3ゲーム差で追う。交流戦は単独首位をがっちりとキープ。「パ・リーグは混戦ですし。いっぱい(交流戦で)貯金をつくって、リーグ戦を再開できるように」と力を込めた。息を吹き返した背番号3が勝利に導く一打に徹する。【佐藤究】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】近藤健介「思わずガッツポーズ」に珍しく雄叫びも お目覚め今季1号で貯金5