ダルビッシュはパドレスで抜群の存在感 MLB評論家「『右向け』って言ったら全員右を向く」
元ドジャースの斎藤隆氏と大リーグ評論家のAKI猪瀬氏が15日、YouTube「スポーツナビ野球チャンネル」で、パドレスにおけるダルビッシュ有投手(38)の存在の大きさを語った。
ダルビッシュは右肘の炎症で、今季は開幕からメジャー登板なし。シルト監督はオールスター前後での復帰を示唆している。斎藤隆氏はダルビッシュについて「チームリーダーだもんね。間違いないからね。マチャドが野手を引っ張っているのと同じで、チームを引っ張っているのはダルビッシュ」と、チームにおけるダルビッシュの存在感を語った。
AKI猪瀬氏は、昨年の取材での出来事を明かした。「ダルビッシュが初めてブルペン入る時に、野手組なのでマチャドはいないんですけど、特別に来ましたからね。『俺らの親分が今日投げるんだって?』って言って。短パンにビーサンでブルペンに入っていって、ダルさんの後ろでずっと見てたので、ダルビッシュさんすげーなーと思って。ダルさんが『右向け』って言ったら全員右を向くくらいの存在感ですからね」と話した。
パドレスで編成業務の経験を持つ斎藤氏は、ダルビッシュ獲得の裏話も激白。「(GM)のA.J.プレラーが実は『ダルビッシュとる』って言ってた。レンジャーズの時、ダルビッシュが日本からメジャーに来た時のストーリーをすべてA.J.は知ってるから。周りが何も言ってないときにA.J.が来て『ダルビッシュとるぞ』ってずっと言ってたから」と明かした。
斎藤氏は年齢についても言及。ダルビッシュは今季39歳を迎える。「年齢の大変さは絶対感じてるはず。それを見せずに何とか調整してるところ。いろんな方法を取り入れて、いろんな新しいことも取り組んでると思う。だから出てきた時に楽しみだね。大谷翔平と同じぐらいに出てくるんじゃないか。投手大谷翔平とダルビッシュが同じ頃に復帰したら、たまんないね」と声を弾ませた。
ダルビッシュはこの日、アリゾナ州ピオリアの球団施設で試合形式の練習に登板。球団公式サイトのビル・センター記者が伝えたところによると、マイク・シルト監督は「報告を受け、いい状態だったと聞いている。球数などは分からないが、最速で94マイル(約151キロ)を計測した。本人もいい感触を得ていたようだ」と明かした。
今後については「まだ話し合いはしていないが、リハビリ登板をする前にもう1度、試合形式に登板する可能性がある。この流れでいけば、復帰はオールスター戦前後になるかもしれない」と見通しを示した。