【大学選手権】青学大３連覇の夢を東北福祉大が打ち砕く バースデーV打の冨田隼吾「兄の分まで」

東北福祉大対青学大　5回表東北福祉大1死一、二塁、代打冨田は中適時二塁打を放つ（撮影・柴田隆二）

＜全日本大学野球選手権：東北福祉大8－5青学大＞◇14日◇準決勝◇神宮

7年ぶりの優勝を狙う東北福祉大（仙台6大学）が、史上初の3連覇が懸かっていた青学大（東都）を逆転勝ちで下した。

3点を追う5回に同点に追いつき、なお1死一、二塁の好機。この日、22歳の誕生日を迎えた冨田隼吾内野手（4年＝花咲徳栄）が代打で登場し、左中間を破る勝ち越しの適時二塁打。応援席から送られたバースデーソングが響き渡った。

準々決勝までは「4番指名打者」でスタメン出場も、この日はベンチスタート。「悔しい思いがあったので、見返してやるじゃないですけど、そういう気持ちで打席に入った結果でした」。思いが打球に乗った。

トレードマークのピンクの防具は、4つ上の兄に買ってもらった。兄彪斗さんは東京学館船橋（千葉）から千葉商大に進学。野球部に入部も、けがの影響で道を絶たれた。「兄貴の分まで野球で活躍して、有名ならないと思ったので、兄貴のために頑張りました」と隼吾。兄の影響で野球を始め、ひたすら大きな背中を追いかけてここまできた。この日、スタンドから見守った彪斗さんに、決勝打を届けた。