5日、ブラジル・サンパウロのイビラプエラ公園にある日本館を訪れた佳子さまは笑顔(ロイター)

ブラジルを公式訪問中の秋篠宮家の次女佳子さま(30)が手にしたサッカーボールが静かに話題を呼んでいる。

5日(日本時間6日)にサンパウロ市にある日本の魅力を発信するジャパン・ハウスを訪れ、日本企業のリサイクル技術に関する展示を視察。その中でサッカーボールを手にする場面があった。リサイクル素材の合成樹脂でできており、組み立て式なのが最大の特徴。佳子さまも、その出来栄えにご関心を示された様子だった。

その特殊なボールを開発したのが、競技用ボールなどを手がけるモルテン(広島市)。担当する内田潤さんは日本でニュースを見た。「まさか手に取っていただけるなんて思ってもなかったです。友人から連絡が来て知ったのですが、実際にニュースの映像を見た時には、うれしいとか驚きの感情を超えて、何て表現していいか分からない感じでした」とさまざまな思いが交錯した。

同社では「MY FOOTBALL KIT」というプロジェクトを推進している。SDGsの一環で企業、団体が子どもたちへ組み立て式サッカーボールとゴールを送ることで子どもたちの体験格差を減らし、SDGsの目標である「質の高い教育」と「つくる責任・使う責任」に貢献するプログラムだ。

ジャパンハウスに組み立て式ボールが飾られていたのは、開発パートナーのnendoと取り組んだ展示で、ブラジルの子どもたちに「MY FOOTBALL KIT」を送る活動をしていたから。そうした中で訪れた佳子さまがボールを手に取る“小さな奇跡”が起きた。

ニュースの反響は大きく「社内、お取引先様、友人、家族から連絡をいただきました。とにかくみんなが喜んでくれていて、すごくうれしいです」と内田さんの声もうわずる。

活動が世界に知れ渡る希少な機会となった。「このような形で続けてきた活動、プロジェクトがたくさんの方々に知ってもらうきっかけにもなり、佳子さまには本当に感謝しております」と話した。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 佳子さまが手にしたサッカーボールの”小さな奇跡” 教育と責任のSDGsプログラムが広まる