西武対阪神 9回表阪神無死、右越えソロ本塁打を放つ佐藤輝(撮影・江口和貴)

<西武3-2阪神>◇11日◇ベルーナドーム

ダメ押し弾かと思ったが…。阪神佐藤輝明内野手(26)が思い出の地で2試合ぶりの18号ソロを決めた。1-0の9回、先頭で打席に入った。追加点が欲しい場面で201センチ右腕ウィンゲンターの153キロをガツン。見逃せばボール球という高めの初球を捉え、虎党が待つ右翼席に突き刺した。「球が速いんでね。1球で仕留めるつもりでいきました。たまたまっすね」。本人はそう謙遜したが、狙い澄まして力と力の勝負に完勝。リーグ本塁打王争いを独走し、これで交流戦5号もトップだ。

スラッガーとしての素質を証明した特別な場所だ。プロ1年目の21年5月28日に1試合3発、5打点を記録(当時の名称はメットライフドーム)。22歳のルーキーが周囲の度肝を抜いた。プロ5年目となった佐藤輝は敵地での西武戦を前に「もう覚えていないですよ。しっかり準備していつも通りいきたい」と笑ったが、再び所沢のファンを歓喜させる4年ぶりの放物線となった。

チーム内の打点争いも激しさを増す。リーグトップの打点はこれで46打点となった。6回の先制打で一時的に並ばれた森下を再び1歩リードした。前日10日は3打数無安打と音なしだったが、この日は6回に左前打を放ち、今季19度目のマルチ安打もマークした。チームは連夜の悔しい敗戦となったが、虎の主砲は交流戦8試合で5発と止まらない。4番打者の打席からひとときも目が離せない。【桝井聡】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】佐藤輝明「球が速いので1球で」仕留めた!強打者の素質証明した地で153キロ捉え18号