城西国際大対東海大 4回裏東海大無死満塁、大塚は右前に適時打を放ちポーズを決める(撮影・柴田隆二)

<全日本大学野球選手権:城西国際大1-8東海大>◇11日◇2回戦◇東京ドーム

東海大(首都)が8-1で城西国際大(千葉県)を7回コールドで破り、19年以来6年ぶりに8強進出を決めた。今秋ドラフト候補の大塚瑠晏(るあん)遊撃手(4年=東海大相模)が2試合連続の猛打賞となる3安打1打点で攻守に貢献した。準々決勝は早大(東京6大学)と対戦する。福井工大(北陸)、中京大(愛知)も8強入りした。

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東海大のショート大塚の軽快な守備が光った。7回1死走者なし。城西国際大・上田の打球は三遊間を抜けるかに思われたが、大塚が飛び込んでキャッチ。流れるような動きで一塁へワンバウンド送球を決めて、きっちりアウトに仕留めた。「自分はスピード感が売りなので、とにかく1歩目を大事にしている。西武源田選手、広島矢野選手の動画を見てイメージしている」と話した。

170センチ、74キロと小柄ながら、走攻守3拍子そろった即戦力として注目されている。巨人森中スカウトは「守備、走塁は戦力として通用するレベル。ムラのあった打撃も春から良くなってきた」と評価した。

レベルアップした打撃で、2試合連続猛打賞となる3安打1打点をマークした。「ボールのラインにバットを入れて長く捉えられるようにと研究している。いい感じです」と手応えを口にした。ソフトバンク近藤の動画を参考に、重心を低く振り抜くフォーム改造に取り組み、好調を維持している。

高校時代の恵まれなかった経験が原動力になっている。東海大相模3年のセンバツは優勝したものの、自身は急性胃腸炎になり準々決勝からベンチを外れた。同年夏は大会メンバー17人を含む22人が新型コロナウイルスに感染し、県大会準々決勝で出場辞退した。「東海大でもここまで逃してきたので、最終学年で全国の舞台に出られたことは本当にうれしい」と話した。

将来はプロ入りが目標だ。「守備だけじゃ上の世界で通用しないことは分かっています。打撃が向上すれば、おのずと指名順位も上がってくるんじゃないかと思う」と自覚十分に話した。準々決勝は、その真価が問われる早大と対戦する。相手エース伊藤とは、昨秋の日本代表合宿で仲良くなった。「いい投手だけど、それでも打たないと勝てない。いいイメージを持って臨みたい」と全力で挑みかかる。【鳥谷越直子】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【大学選手権】東海大ドラフト候補・大塚瑠晏 近藤見て2戦連続猛打賞&源田、矢野見て軽快守備