阪神元監督の真弓明信氏「針の穴を通すと表現された投手でも…」小山正明さん悼む
プロ野球でともに歴代3位の通算320勝、3159奪三振を記録し、セ・パ両リーグで100勝を達成した投手で、阪神タイガース62年の優勝に貢献した小山正明(こやま・まさあき)さんが18日に心不全のため死去していたことが24日、分かった。生前に交流のあった阪神元監督の真弓明信氏(71=日刊スポーツ評論家)が故人をしのんだ。
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小山さんが阪神の投手コーチだった頃は私もまだ現役で、すごく真面目で、とにかく基本を徹底的に指導していた印象がある。若い時の話をよく聞いたが、「プロに入った時はコントロールが悪かった。打撃投手やブルペンでとにかくたくさん投げた。それでコントロールがついたんや」と話されていた。針の穴を通すと表現された投手でも、努力して、自分で築いていったんだと思ったよ。
テレビで、よく一緒に解説した。「ストライクを投げないといけない」「打者はボール球に手を出してはないけない」と、うるさいぐらい基本に忠実な方だった。ゴルフもうまくてね。関西のプロ野球OBでは一番うまかった、と言われていた。ショットは正確で、ピッチングと同じスタイルだった。
去年の巨人とのOB戦で、お会いしたのが最後。ホテルの控え室に姿を見せて「みんなの顔を見たら、帰る」とね。家族も付き添われていて、しんどかったんだろうね。穏やかな人柄だった。吉田義男さんも亡くなられたばかりで、本当に残念です。