【オリックス】「157」×3…育成小野泰己が“美学”貫き火消し成功 阪神平田2軍監督も絶賛
<ウエスタン・リーグ:阪神6-0オリックス>◇22日◇杉本商事BS
オリックス育成の小野泰己投手(30)が、9回途中でマウンドに上がり、古巣・阪神の指導者もうなる剛速球で火消しに成功した。
9回の回頭から1/3を3失点の本田仁海投手(25)に代わりマウンドに上がると1死二、三塁で3番アルナエスには132キロの半速球を交えて直球で見逃し三振にした。
「あの場面は、まったく変化球は考えていなかった」。全4球中3球は157キロマークしの9回2死二、三塁で4番井上には、自らの美学を貫き、全球直球勝負。4球目はこの日最速タイの157キロで空振り三振に封じた。
阪神平田勝男2軍監督(65)は試合後、小野の投球に「素晴らしいやん!」と舌を巻いた。「コントロールもよかった。タイガースで頑張っていた選手がね…。やっぱり複雑だよ。いいボールを投げていた。頑張ってほしいな」。打者2人2奪三振の好投に、かけていたサングラスをはずして精いっぱいねぎらった。
「立場上どこでも行けた方がいいので、どの場面で投げても、自分の投球をすることが大事」。最速159キロを誇る直球へのこだわりを軸に、球速差のある半速球も磨く。支配下登録期限まで、残り約3カ月。アウトの山を確実に積み重ねていく。【遊軍=中島麗】