【ACLE】ホーランド監督、公式戦初戦勝利に「選手の自信につながる」イングランドの矜持
<アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE):横浜1-0上海申花>◇12日◇東地区1次リーグ◇第7戦◇日産スタジアム◇観衆1万1626人
横浜F・マリノスが、スティーブ・ホーランド監督(54)を迎えての今季公式戦初戦を勝利で飾った。
上海申花(中国)を相手に前半20分、アンデルソン・ロペスとの連係からヤン・マテウスが左足で鮮やかなゴールを奪った。しかしこの1点のみで終わった。
それでもホーランド監督は初戦での勝利に満足感を示した。
「新しいクラブで監督をやるとなると1試合でも早く勝利をつかむことが自信につながる。とにかく率直に勝利はうれしい。選手たちもこれ以上何を求めるのかというくらいやってくれた」と称えた。
今後の改善点としては、ビルドアップとともに、ゲームのコントロールの部分に触れた。「バスケのような攻守の速い展開が続くのは疲れる。速くいくところと、コントロールするところとの使い分け、その判断をしていかなければいけない」と明確に回答した。
そんな中、ボランチでフル出場した21歳のトーゴ代表MFジャン・クルードは持ち前のボール奪取力を発揮。昨季は出番が少なかった中、今季への期待感を膨らませた。ホーランド監督も「彼のパフォーマンスは素晴らしいものがある。技術的に雑になったところもあったが、ボールを奪うところなどMFとしての素質がある。ポジションの役割を覚えればもっと良くなる。いい生徒だ」と太鼓判を押した。
イングランド代表でサウスゲート前監督のもとでヘッドコーチを務めた。その前は名門チェルシーで8年コーチを務め、アンチェロッティ、コンテ、モウリーニョという名将たちのもとでサッカー観を磨いた戦術家。「我々が何が得意で何をするのか、そして相手がやろうとするサッカーをどう止めることができるか」。
さまざまな質問にも簡潔かつ的確に答える姿には、イングランドというハイレベルなサッカー大国の矜持が見え隠れ。横浜というチームを新たに作り直そうとするアイデアと意欲にあふれていた。